それぞれのシーンが絵画のように神秘的でした~
“下”の少年が“上”の少女に出会うところから始まる物語です。
宇宙の中のとある双子星には双方に人が暮らしていました。
ただし、それぞれの星に生まれたものは全てそれぞれの星の重力に縛られています。
お互いの星の人が直接会えるのは、それぞれの星から見上げた時だけでした。
二つの星は一方は技術が発達して裕福な星で“上”と呼ばれており、他方は貧しく“下”と呼ばれていました。
“下”に生まれ育ったアダム・カークは幼い頃に両親を工場の事故で亡くしており、孤児院で暮らしています。
そんな少年の唯一の楽しみは、週末だけに許可された伯母の家への訪問でした。
伯母は長年家に伝わる秘密の本を持っていて、アダムはその本の“パンケーキ”が大好きでした。
伯母が焼き上げて宙へ飛ばすと、ふわふわと浮きながらアダムのもとへ飛んでいくのです。
その秘密は双子の星を行き来するミツバチがつくる“ピンク・パウダー”にありました。
伯母にいつもの近所の山に登って“ピンク・パウダー”を取って来るように頼まれたアダムが
いつもよりも高い場所へ登って休んでいると、“上”の山道を歩いている少女を見つけます。
その少女エデンに声をかけたアダムは次第に心を通じ合わせ、二人は禁断の恋に落ちていきました。
それにしても、真っ直ぐな恋の物語ですね~
仲間に止められても困難な状況が待っていても、真っ直ぐにエデンを求めるアダムの姿が清々しいです。
こういう役にジム・スタージェスの笑顔はぴったりですね。
ピンク・パウダーという秘密を武器に頑張っていく姿は、危うさもあって思わず応援したくなります。
また、彼が恋する恋人エデンを演じるキルステン・ダンストも、スパイダーマンの時のような可憐さで
彼に応えようとするところが可愛かったです。
もちろんSF的にはありえないような設定なのですけど、主人公たちの恋のパワーに引き込まれました。
世界の運命を変える恋ってすごいなあとニッコリしながら観終わった1本です。
監督:フアン・ソラナス 出演:ジム・スタージェス キルステン・ダンスト ティモシー・スポール
2012年 カナダ/フランス 原題:UPSIDE DOWN
(20130921)
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公式サイトはこちらへ http://upside-down.jp/