ネットに密接な現代社会に生きる人々の心の絆を描いたヒューマンドラマです。
予告編を見て、どんな物語なのか気になっていました。
自分の心としか向き合えない多忙な現代の中で、他人と繋がるためのツールであるネットの存在を
深く考えさせられるような作品でした。
人々のネットへの無防備さが怖かったです。
少年たちのいたずらから始まる物語です。
スポーツジムで飲み物にいたずらをし、引っかかった人を笑っていたジェイソン(コリン・フォード)たちは、
彼らの行動を見咎めて睨んでいた同年代の少年をつまらない奴と思っていました。
間もなく、二人はその少年がベン・ボイド(ジョナ・ボボ)という同級生だと気付き、彼のSNSを見つけます。
いつも食堂でも孤独なベンの様子を見ていた二人は、
別の学校の女子高生になりすましてSNSへメッセージを送り始めます。
自分の音楽が認められて友達が出来たと喜んだベンは、そのメッセージに素直に返信しました。
主にメッセージを送っていたのはジェイソンです。
彼は父マイク(フランク・グリロ)が元警官の探偵で、母を亡くしてからは父に厳しく躾けられていました。
もちろん、マイクは正しいと思って厳しくしているのですけど、その一本気な姿勢は息子には辛いものでした。
一方、ベンの父リッチ(ジェイソン・ベイトマン)は弁護士で忙しく、息子との会話が少なくなっていました。
悪戯からの交流とは言え、父との心のすれ違いを感じている同士だったので、
お互いにシンパシーを感じるようになってきます。
でも、本当に心を許してしまったベンの行動は悲劇へと繫がっていました(T_T)
それにしても、考えさせられる物語でした。
年頃の息子を持つお父さんが観たら、すぐに家に帰りたくなるかも知れません(^^ゞ
寂しさからネットの世界での繫がりを信じてしまった人が落ちる罠は、深く心を傷つけます。
SNSの相手を信じてしまった少年と、つい悪戯をしてしまった同級生。
チャットの相手に心を許してしまった妻と、妻に寂しい想いばかりさせている夫。
ネットの世界で楽しく生きている少年と、その少年と出会ったTV局のレポーター。
そして、ネット犯罪の専門家でも騙される犯人の手口。
身近にあるネットがいかに無防備で怖いかということを思い知らされるのと同時に、
ネットでの人との繋がりって何だろうかと改めて考えさせられました。
観終った時、やっぱり愛する家族を大切にしなくちゃねと感じた1本です。
監督:ヘンリー=アレックス・ルビン 出演:ジェイソン・ベイトマン ホープ・デイヴィス フランク・グリロ ミカエル・ニクヴィスト アンドレア・ライズブロー ポーラ・パットン アレキサンダー・スカルスガルド マックス・シエリオット コリン・フォード ジョナ・ボボ ヘイリー・ラム
2013年 アメリカ 原題:DISCONNECT
(20140528)
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公式サイトはこちらへ http://dis-connect.jp/