やっぱり警察を騙すのはダメでしょ!と思ってしまいました^_^;
晴夫(大泉洋)の日常から始まる物語です。
売れないマジシャンの晴夫は、四畳半のぼろアパートに住んでインスタント食品のカレーを食べ、
職場では後輩から馬鹿にされながら、地味にマジックを披露している毎日です。
40歳も近付いて来たこの頃では、自分の人生に諦めを感じてもいました。
そんなある日、彼のもとに警察から父親が亡くなったという連絡が入ります。
高校を卒業して以来ずっと音信普通だった父の消息に、晴夫は呆然とします。
警察署へ遺骨を引き取りに行き、ホームレスだった父が倒れていた高架下の河原へとやって来た彼は
赤ん坊だった自分を抱く父の写真を見つけます。
そして、晴夫が深い悲しみに捕らわれた時、晴れていた空から突然に雷が彼へ向かって落ちて来ました。
それにしても、優しい気持ちになる物語ですね。
父の浮気が原因で母は出て行ったと聞かされて育った晴夫は、両親を嫌いながら育ちます。
そのまま捻くれて育った彼は、口は重くお笑いトークなど無縁の人になってしまいます。
人生に絶望した彼は、運命の悪戯のように自分の生まれる半年前にタイムスリップします。
そこで出会ったのは、若き日の母・悦子(柴咲コウ)と父・正太郎(劇団ひとり)でした。
母の顔を知らずに育った晴夫は、悦子の人柄に素直に好意を感じます。
それだけに母の正体に気付いた時、いかに自分が何も知らされずに育ったかを悟ります。
また、人生の中で一番気安く話せる父とマジシャンとしてコンビを組むうちに
重たかった口調も滑らかになり、自分に自信を持てるようになってきます。
そして、その全ては彼の心を強くさせていきました。
何と言っても、大泉洋さんが頑張っていました~
ラストのステージは練習の賜物ですね(^^ゞ
スポットライトを浴びて堂々としている姿を見て、それまで自信なさそうに生きて来た主人公が
一回り大きくなったと感じられて嬉しかったです。
そして、きっとこの先、彼は幸せになれるだろうなあと感じました。
人は両親の愛で変われるという展開に、人の優しさと強さを信じる心を感じました。
観終った時、でも、最初にそんな嘘を信じさせちゃダメだよとちょっと思った1本です(^^ゞ
監督:劇団ひとり 出演:大泉洋 柴咲コウ 劇団ひとり 風間杜夫 笹野高史
2014年 日本
(20140622)
→
公式サイトはこちらへ http://www.seiten-movie.com/