五十嵐大介著の同名コミックを森淳一監督&橋本愛主演で創り上げたドラマです。
原作は未読ですけど、主人公が田畑で働いている予告編を観て、どんな作品なのだろうと気になっていました。
自給自足の中でえられる自然の恵みの豊かさに、観ているうちにどんどんお腹が空いてくるような作品でした.。
美しい風景と共に映し出される主人公の食べっぷりに、思わずニコニコしてしまいました(^^ゞ
小森という山間の集落に暮らす一人の女の子の物語です。
湿気が多くうだるような暑さの中、いち子はひたすら田んぼの草取りをしていました。
夏の草花は成長が早く、雑草もあっと言う間に伸びてしまいます。
思わず空中を泳げてしまうのではないかと思えるほどの湿度に、家中が湿気ています。
彼女は湿気取りのために薪ストーブを焚くことにしました。
ついでに、ストーブを使ったパン焼きも行うことにします。
いつもよりも大きなパンが作れるのです。
パンが焼きあがる頃、家の湿気もとれてすっきりした気分になります。
そんな時間が季節ごとに、忙しくも緩やかに流れているのが小森の生活でした。
それにしても、毎日良く働いて良く食べるなあと感じるような生活でした。
田んぼや畑を手入れし、森で木の実を採り、必要なものは自転車で村の農協横まで買いに行く日々。
働かざるものは食うべからずを体現していますね。
そうして手にした食料は、とても美味しそうに見えます。
また、手に入れた食材を、手間暇をかけてさらに美味しくしていく過程も観ていて面白かったです。
胡桃の処理など、知ってそうで知らないことが次々と登場しました。
ジャムを作ったり、芋を干したり、栗を煮たり、色々と手間はかかっても
その後に美味しい時間が待っていると思うと楽しいだろうなあと感じさせてくれます。
そんな雰囲気がスクリーン全体に漂っていて心地よかったです。
いち子が都会を離れた心境とか、お母さんが居なくなったこととか、過去のお母さんとの会話とか
謎が残っているのが気になりますけど、きっと次作で語られるのでしょうね。
観終わった時、きっといち子の美味しそうな顔がまた観れるねと冬春編が楽しみになった1本です。
監督:森淳一 出演:橋本愛 三浦貴大 松岡茉優 温水洋一 桐島かれん
2014年 日本
(20140901)
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公式サイトはこちらへ http://littleforest-movie.jp/