ヒーロー戦隊ドラマの撮影現場から始まるものがたりです。
本城(唐沢寿明)率いる“下落合ヒーローアクションクラブ”の面々は、
今日も現場でヒーローのスーツを観に纏いながら、アクションを華麗に演じていました。
彼らはアクションシーンを演じるスーツアクターとして生計を立てていましたけど、
子供の頃からの夢はアクション俳優としてスターになることです。
ブルース・リーのように、いつかは顔を見せながらアクションも演じられる俳優になりたいと夢見ていました。
ドラマで演じていたヒーロー戦隊ドラマが映画化になり、本城に敵役の新キャラクターのオファーが来ます。
早速、本城は仲間たちや別れた元妻(和久井映見)にも久々に顔の出せる役が来たと報告します。
でも、大喜びをしていたのも束の間、事務所の力関係でその役は人気アイドル・一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)へ
簡単に変更になってしまいました(T_T)
それにしても、スーツアクターって本当にきついのですね。
苦労して演じていても、名前も顔も出なくて給料も安い上に、いつ大怪我するか分からない世界です。
主人公も仕事に明け暮れて、妻と子供に去られた男です。
やっぱり夫がいつ大怪我をするかもしれない状態にあるのは妻としては気苦労が絶えないですよね。
そんな彼らの演じることになるアクションがまた半端なく大変そうです。
彼らの苦労を知ることが出来るシーンの中でも、スーツアクターを軽んじていた一ノ瀬が
少しだけヒーローのスーツを着るシーンは、一緒に狭い視野を体験できた気がして面白かったです。
もともと運動オンチの私には、アクション俳優って神のような存在ですけど、
あの見難く動きにくい状況でハードなアクションを演じるなんて凄すぎるなあと感動でした。
また、役者さんたちのアクションが凄かったです~
日々鍛えているからこそ出来るアクションは、ワイヤーをつけていても危険なのだなと改めて感じました。
また、戦うアクションシーンがチームワークというのも納得です。
斬る役も斬られ役も、双方がきっちりと動けないと成り立たないのですよね。
キャラクターをつかみながらチームワークでアクションを演じることの奥深さを教えてもらった気がしました。
唐沢さんや寺島さんは本当にスーツアクターとして活躍していたのですね。
(エンドロールに証拠写真が登場していました(^^ゞ)
スーツアクターとして下積みを経験した彼らだからこそのリアル感がスクリーンから伝わって来ました。
その熱さを感じた時、きっと彼らは現実でもスーツアクターたちのヒーローでもあるのだろうなと
ちょっと感じた1本です。
監督:武正晴 出演:唐沢寿明 福士蒼汰 黒谷友香 寺島進 草野イニ 日向丈 小出恵介 及川光博 杉咲花 イ・ジュンイク 加藤雅也 松方弘樹 和久井映見
2014年 日本
(20140907)
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