過去の戦争や紛争の痛みは消えることは無いのだなあと改めて感じました。
CIAを引退したピーター・デヴェローのもとにかつての同僚が訪ねてくるところから始まる物語です。
店を営んでいるピーター(ピアース・ブロスナン)に昔の同僚が訪ねて来ました。
まだCIAにいるその同僚は、現在ロシアでスパイ活動をしているナタリアが危険な状況にあるので
助け出して欲しいという依頼をしてきました。
CIAでも、ロシアの次期大統領に一番近い男の秘書をしているナタリアの救出を動き始めていました。
CIAの作戦通りに建物を脱出した彼女でしたけど、
途中でスパイ行為を感付かれてロシア側に追われてしまいます。
そんなナタリアに手を差し伸べたのはピーターでした。
でも、ピーターの行為はCIAの作戦本部には知られていませんでした。
そして、ナタリアがCIAと関わりあると知られると困ると考えた作戦本部は、彼女の暗殺へと切り替えます。
指令によりナタリアに銃弾を浴びせたのは、かつてピーターと共に活動して最も信頼していた、
彼の弟子とも言えるようなデヴィッド(ルーク・ブレイシー)でした。
それにしても、全く内容を知らずに観に行ったのですけど、意外に奥の深い物語でした。
目の前でナタリアを殺されたピーターは、彼女が最後に手渡してきたスマホの画像と
ミラ・フィリポヴァという名前を入手します。
ピーターは一体何が起きたのかを知るために、ミラを知るアリス(オルガ・キュリレンコ)へ接近します。
そこで明らかになったのは、過去にロシアが起こした紛争で犠牲になったある家族と少女の残酷な人生であり
次期大統領の男が政治生命を揺るがされるほどの過去でした。
ピーターがあまりにもバンバンと自分に邪魔な相手を倒していくので、それでいいのか!?と笑いつつも
明らかにされる出来事の残酷さに哀しくなりました。
この真実への鍵となるオルガ・キュリレンコの存在感もとても良かったです。
あと、ピーターの教え子役のルーク・ブレイシーが何気にカッコ良かったです。
そして、何と言っても元CIA役のピアース・ブロスナンが頑張っていて楽しかったです(^^ゞ
映画を観終わった後、原作を読みたいと検索したら、1989年に出版されたきりで今は入手不可でした(-_-)
図書館へ行かなくてはいけないなあと思った1本です。
監督:ロジャー・ドナルドソン 出演:ピアース・ブロスナン ルーク・ブレイシー オルガ・キュリレンコ エリザ・テイラー カテリーナ・スコーソン ビル・スミトロビッチ ウィル・パットン
2014年 アメリカ 原題:THE NOVEMBER MAN
(20150222)
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公式サイトはこちらへ http://spylegend.jp/