彼は本当に故郷が好きだったのだなあとしみじみ思いながら観ていました。
デニス・ストック(ロバート・パティンソン)はハリウッドで映画スターのプレス写真を撮るカメラマンです。
事務所の指示で仕事をしていましたけど、本当は写真家として個展を開けるくらいに有名になりたいと思っていました。
そんなある日、彼はパーティ会場でジェームズ・ディーン(デイン・デハーン)という若い俳優と出会います。
賑やかな会場から離れたところにいた若者ジミーの佇まいが気になったデニスが軽く会話を交わすと、
彼はデニスに『エデンの東』の試写会に来るかと訊いて来ました。
デニスは映画を観て驚きます。なんとジミーは主役だったのです。
そして、それ以上に若者の存在感と演技力に惹きつけられたデニスは、この俳優はスターになると予感します。
そして、ライフ誌に載せるため、ジミーの写真を撮りたいと自分を売り込み始めました。
それにしても、ジェームズ・ディーンが身近に感じられるような作品でした。
実はジェームズ・ディーンってこれほど有名な俳優さんなのに、出演作品は3作とも未見です。
なので、私の中のジェームズ・ディーンはモノクロの写真で見るイメージだけでした。
そんなジェームズ・ディーンの写真の中でも有名なタイムズスクエアの1枚を撮ったのがデニス・ストックです。
ジェームズ・ディーンと同年代の彼は、自分が認められたいためにジミーの写真を撮ろうと画策します。
一方のジミーは乗り気ではありません。それほど急には有名になりたいと思っていなかったのです。
そんな二人はお互いのことをほとんど知らずに訪ねたジミーの実家で数日間を過ごします。
小さな諍いを繰り返しながらも近付いていく様子は観ていて面白かったです。
二人は決して親友では無いですけど、お互いを理解できる友人となっていきました。
そして、自分の目指す道と家族というよりどころを再発見したデニスと
家族の愛を掛け替えの無いものと思っていながらもハリウッドへ向かわなくてはならないジミーの
切なさを胸に抱えた表情が心に残りました。
デイン・デハーンの演じるジミーはとても印象的でした。
エンドロールに映し出された実際の写真が映画の中のシーンと全く一緒に見えることに驚きながら、
せめて『エデンの東』くらいは観ておかなくちゃと改めて思った1本です。
監督:アントン・コービン 出演:ロバート・パティンソン デイン・デハーン ジョエル・エドガートン ベン・キングズレー
2015年 アメリカ 原題:LIFE
(20151230)
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公式サイトはこちらへ http://dean.gaga.ne.jp/―――――――――――――――――――――――――
今年の映画はこの作品で観終わりました。
今年出会えた映画は191本です。
ただし、体力不足でブログに載せられなかった作品もありました~ すみませんm(__)m
来年も素敵な映画に出会っていきたいです。
皆様も素敵な映画に出会えますように☆