最後はみんな頑張ってました~
辞令で新しい高校に赴任してきた小山千鶴(杏)は、引越早々に聴いた梅が岡音楽堂での
クラシックコンサートの音にとても感動しました。
学生の頃にバイオリンを弾いていた彼女は、自分もオーケストラに入りたいとネットで連絡先を探します。
“梅が丘交響楽団”で調べるとHPへヒットし、連絡先も記載されています。
早速、電話した彼女が入団を申し込むと、相手は戸惑いながらもぜひ来て下さいと返事をしてくれました。
喜び勇んで練習場所へ向かうと、何故かそこには楽器を抱えたよぼよぼの老人たちが集まって来ました。
不安になって逃げ出そうとした彼女の前に、電話を受けた野々村(笹野高史)が現れます。
彼はにこやかに、こんな若い人が入ってくれるなんて!と言って挨拶すると、団員たちに紹介し始めました。
間も無く、千鶴は自分が先日に聴いたコンサートは“梅が丘フィルハーモニー”だったことを知ります。
でも、喜ぶみんなを前にすると、やっぱり辞めるとも言えず、とりあえず練習に参加してみました。
野々村の指揮で曲を弾き始めたみんなは、音もリズムもバラバラで曲は崩壊しています。
しかも、最後まで弾けずに途中で止まってしまったのに、みんなは拍手しながら喜んでいます。
実は、このオーケストラでこの曲をここまで長く弾けたのは今日が初めてなのでした^_^;
それにしても、なんだか安心して楽しめる作品ですね~
もう芸達者な役者が揃っているので、彼らが何をしていても可笑しいです(^^ゞ
最初は音の酷さに笑いながら耳を塞いでしまいました(笑)
それでも、梅が丘交響楽団の団員たちは、みんな音楽を奏でるのが好きです。
野々村の数々の策略で、フィルに惹かれながらも楽団から逃げられない千鶴は、
やがて熱心に楽団を引っ張っていく指揮者になっていきます。
彼女の熱意と老人たちの頑張りが、やがてコンサート開催へと実を結んでいく展開にはわくわくしました。
様々な問題を考えさせられる作品も興味深くて面白いですけど、
たまにはこういう気を使わない物語も素敵ですね。
観終った時、やっぱりいい音楽って盛り上がるなあとニッコリした1本です。
監督:細川徹 出演:杏 笹野高史 左とん平 小松政夫 藤田弓子 石倉三郎 茅島成美 茅島成美 フィリップ・エマール 黒島結菜 坂口健太郎 光石研
2016年 日本
(20161114)
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