ひとりの青年が国際的監視プログラムの存在を告発した“スノーデン事件”を描いた作品です。
この事件のことは何となくしか知らなかったので、結局どんな事件だったのだろうと気になっていました。
こういう事件だったのかと理解するのと同時に、ネットの世界の怖さを痛感させられるような作品でした。
先日に観た『アイ・イン・ザ・スカイ』にも繫がるような物語でした。
エドワード・スノーデン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)というひとりの青年の半生を描いた物語です。
軍に志願して入隊していた彼はイラク戦争への派遣を望むほどの愛国者でしたけど、
訓練中の怪我が元で除隊します。
その後、自分の得意分野で国に貢献できたらと、国家安全保障局(NSA)を経てCIAへ入ります。
CIAではコンピュータセキュリティの担当になりました。
その後、別のコンピューター会社の契約社員としてNSAで働くことになったスノーデンは
日本やハワイなどへ派遣されます。
業務は全世界のデータを集めてテロを未然に防ぐこと。
しかし、集められたデータの国別比率がアメリカに集中していることに気付いた彼は
次第に自分の業務に疑問を抱き始めました。
それにしても、怖い話でした~
技術があれば、ことはエスカレートしていきます。
特定の対象人物に対してだけでなく、不特定多数のネットの世界にある個人のメールを検閲されてしまったら…
さらに、個人のパソコンに侵入されてカメラを起動されてしまったら(-_-;)
言葉や端末は、ネットにつながれている限り個人のものでは無くなってしまうのだなと感じました。
また、日本が登場した時、この国はすっかりインフラを押さえられてしまっているのですか!?と驚きました。
どこまでが実際のことなのかは分かりませんけど、とにかく現実として出来ることなのでしょうね。
何だか自分の生活までもが丸々握られているようで怖かったです。
最後の方に本人が登場した時、スノーデンを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットとの違和感の無さが驚きでした。
観終った時、この問題は永遠に続くのだろうなあと感じてしまった1本です。
監督:オリバー・ストーン 出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット シャイリーン・ウッドリー メリッサ・レオ ザカリー・クイント トム・ウィルキンソン リス・エヴァンス ニコラス・ケイジ
2016年 アメリカ/ドイツ/フランス 原題:SNOWDEN
(20170127)
→
公式サイトはこちらへ http://www.snowden-movie.jp/