1本目は『
シリアにて』です。
内戦状態のシリアで命の危機に晒されている市民の姿を描いた作品です。
アパートの一室で暮らす一家と隣人夫婦の24時間の状況は最初から最後まで緊張感が溢れていました。
出だしは乳飲み子を抱えた若い夫婦の会話から始まります。
この夫婦はアパートの5階に住んでいたのですけど爆撃で壊されたようで、2階の一家に居候させてもらっています。
国外へ脱出する手段が見つかり今日相手と話をすると夫が伝えると、妻は安心したように笑顔を見せました。
夫は妻に行って来ると言うと、お手伝いさんに強固な玄関の鍵の開閉を手伝ってもらって家を出ます。
でも、お手伝いさんが窓から見守る中、夫はスナイパーに撃たれ倒れ動かなくなりました…
本当に怖い展開でした。出だしの銃声で一気に緊張感が高まります。
家から出るにも危険な上、天井からは強盗たちが荒らしまわる様子が音で聴こえてきます。
自分の家に住んでいるだけのに、命の危険を感じるなんて辛過ぎます。
こんな中で逃げられない人々がどれだけ居たのだろうかと思うと胸が痛みました。
監督さんは友人の父親の話からこの物語を考え付いたそうです。
ベルギーの監督さんですし、撮影はもちろんシリアではありません。
でも、綿密なリサーチで創り上げられた世界はとてもリアルで、一気に引き込まれました。
観終った時、何とも言えない哀しい想いで胸がいっぱいになってしまった1本です。
監督:フィリップ・ヴァン・レウ 出演:ヒヤム・アッバス ディアマンド・アブ・アブード ジョリエット・ナウィス モーセン・アッバス モスタファ・アル・カール アリッサル・カガデュ ニナル・ハラビ ムハマッド・ジハド・セレイク
2017年 ベルギー/フランス/レバノン 原題:Insyriated
→
東京国際映画祭のサイトはこちらへ http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=1132本目は『
午前一時』、『
質屋』です。
チャップリンの無声映画です。TIFFチルドレンという部門の企画で、声優口演ライブで上映されると知って、
1度観てみたい!とチャレンジして来ました。
『
質屋』
究極にドジな質屋の小僧ですけど、質屋を襲う最大の危機を上手く押さえてしまう要領の良さ。
仕方ないなあと笑ってしまうような憎めないチャップリンが楽しかったです。
チャップリン役の声をバイキンマンの中尾隆聖さんが演じていて、ちょっと可愛かったです。
声優口演:羽佐間道夫、田原アルノ、中尾隆聖、平田広明、伊瀬茉莉也、今村一誌洋、皆川壱毅
監督:チャールズ・チャップリン
キャスト:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴァイアンス、ヘンリー・バーグマン
『
午前一時』
夜中に泥酔して帰宅した紳士が、家に入るところからベッドに入るまでドタバタを繰り広げます。
もう、何度階段から落ちるやら… 何も考えずに大笑いしました(^^)
今作はナレーションからタクシー運転手、紳士役まで、平田広明さんが一人で演じていて凄かったです。
声優口演:平田広明
監督:チャールズ・チャップリン
キャスト:チャールズ・チャップリン
→
東京国際映画祭のサイトはこちらへ http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=231