東野圭吾の“新参者”シリーズ『祈りの幕が下りる時』を映画化したサスペンスです。
このシリーズのドラマや映画は観てきたので、今度はどんな物語が描かれるのか楽しみにしていました。
隠されていた人間関係が次第に解き明かされていく展開と明らかになる真実が胸を打つような作品でした。
質素なアパートから女性の絞殺死体が発見されました。
捜査の結果、被害者は滋賀県の女性と判明し、やがて舞台演出家の浅居博美(松嶋菜々子)の名前が出てきます。
ただし、彼女は事件当日に完璧なアリバイがありました。
また、アパートの住人の男は行方不明のまま見つからず、事件の捜査は難航します。
しかし、日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)がそのアパートの壁にかかっていたカレンダーの書き込みと
自分の母親の遺品にあったカレンダーの書き込みとの類似に気付いた時、
行方不明の男の正体が少しずつ明らかになっていきました。
それにしても、切ない物語でした(T_T)
愛する者を守るための殺人。自分がどんな犠牲を負おうと、ただ、ひたすら守ろうとします。
その真っ直ぐな心が本当に切なかったです。
また、今回は事件と共に、加賀恭一郎がどうして日本橋にこだわってきたのかも明かされます。
そして、彼の母が何故、家を出てしまったのか。
彼の父の死に際して、最後まで逢おうとしなかったのは何故か。
その理由もまた切なかったです。
見終わった時、親子だからこその想いの強さを見せてもらったなと感じた1本です。
監督:福澤克雄 出演:阿部寛 松嶋菜々子 溝端淳平 田中麗奈 キムラ緑子 烏丸せつこ 春風亭昇太 飯豊まりえ 中島ひろ子 桜田ひより 伊藤蘭 小日向文世 山崎努
2018年 日本
(20180115)
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公式サイトはこちらへ http://inorinomaku-movie.jp/about/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は1月27日以降の予定です。