ヨーロッパ旅行中のアメリカ人の若者3人が乗った列車が、イスラム過激派の無差別テロに襲われます。
犯人は大量の銃弾を持ち込んでいましたけど、米空軍兵、オレゴン州兵、大学生の幼馴染み3人組の協力で
少ない負傷者が出たくらいで大惨事を防ぐことができました。
この作品は彼ら3人の子供時代と現在の旅行を織り交ぜたロードムービーっぽい展開になっています。
どちらかというと問題児だった子供時代を経て現在の旅行へと繫がっていきます。
彼らはパリ行きをどうしようか思案しながら旅を続けています。
なかなか過密なスケジュールで、評判もいまいちのパリには行かなくても良いのではという意見もあります。
また、途中で偶然出会った旅行者のお勧めのアムステルダムを訪れて
羽目を外して遊んてしまったという出来事もあります。
でも、今後はいつパリへ行けるかもわからない、折角なら… という意見が後押ししてパリ行きに乗りました。
また、高速鉄道に乗ってからも、最初に座った普通車の電波の繋がりが悪くて1等車へ移動するなどの
偶然が重なり、テロが起きた時に運命に導かれたように犯人と対峙することになりました。
実は一番印象に残ったのは、テロが起きた時ではなく、
若者の一人で空軍兵のスペンサー・ストーンが唱える祈りの言葉です。
彼は戦うためではなく、現場で兵士の命を助けるスペシャリストになるために空軍へ入隊します。
そんな彼の、相手と戦うことではなく赦すことで未来への希望を信じようとするような祈りの言葉は、
じんわりと心に残りました。
そして、祈りの気持ちを忘れない彼だからこそ、真っ直ぐに犯人へ向っていけたのだろうなと感じました。
本人たちが主役を演じるという演出も、映画を観たら何となく納得した気分になりました。
監督さんは彼らの自然の演技を本当に上手く引き出していました。
観終った時、人助けの訓練の成果が実って本当に良かったねと思った1本です。
監督:クリント・イーストウッド 出演:スペンサー・ストーン アンソニー・サドラー アレク・スカラトス ポール=ミケル・ウィリアムズ ブライス・ゲイザー ウィリアム・ジェニングス ジェナ・フィッシャー ジュディ・グリア
2018年 アメリカ 原題:THE 15:17 TO PARIS
(20180303)
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公式サイトはこちらへ http://wwws.warnerbros.co.jp/1517toparis/