市井昌秀監督のオリジナルストーリーを草彅剛主演で描いたある一家の物語です。
6月から延期になっていましたが、ようやく公開になると知って気になっていました。
次々と予想を覆していく展開に面白さで引き付けつつも、様々な社会問題を提示していくような
一筋縄ではいかない物語が描かれていました。
10年前。ある男が銀行から2000万円を強奪し、霊柩車に乗って逃走しました。
すぐに犯人は近所で葬儀屋を営む鈴木一鉄(藤竜也)と判明しましたけど
そのまま行方不明になってしまいます。
そして、そのまま10年の時効を迎えました。
長男の小鉄(草彅剛)は事件後に会社からリストラされ、その後も仕事では苦労をし続けていました。
そして10年後、彼は妻(尾野真千子)と高校生の娘(甲田まひる)と共に実家へやってきました。
失踪宣告をして死亡が認定された両親の葬儀を行うためです。
4人の兄弟のうち三男(中村倫也)以外が集まり、葬儀は終了しました。
今日の集まる目的は、実は葬儀ではなくその後の遺産分配の相談だったのです。
土地家屋を売ったお金を兄弟で4等分するのではなく長男の小鉄が独り占めすると主張し始めた時
兄弟の間に冷たい空気が流れていきました…
それにしても、いろいろありましたけど公開出来て良かったですね、この作品。
昨日もちょうど関東を直撃しましたし…ある意味、台風シーズンにぴったりな作品です。
銀行強盗から始まって、偽の葬儀、遺産相続騒動と続き、
さらに様々な要素がどんどん積み重なっていきます。小さなどんでん返しの連続という感じです。
そのどんでん返しの度に見えていなかった裏事情が明らかになって切なかったです。
特にそもそもどうして両親が銀行強盗を起こしたか、
両親はどうなったのかが判明した時は胸が痛みました。
必死に生きてきた人の人生の最期をこんなふうにしてしまう世の中は本当に非情だと感じました。
でも、ラストシーンでちょっとほっと出来て良かったです。
観終わった時、色々な意味で良かったなあと感じた1本です(^^)
監督:市井昌秀 出演:草彅剛 MEGUMI 中村倫也 尾野真千子 若葉竜也 甲田まひる、長内映里香 相島一之 斉藤暁 榊原るみ 藤竜也
2019年 日本
(20190908)
→
公式サイトはこちらへ http://taifu-kazoku.com/追伸
上映後に舞台挨拶がありました。ボケボケですがせっかく撮ったので載せます(^^ゞ
予告編にも流れていた草彅さんの奇妙なダンスはアドリブだったそうです~