河野裕の人気同名小説を横浜流星&飯豊まりえ主演で映画化した青春映画です。
原作は未読ですけど人気の「階段島」シリーズだったので、どんな映画かなと気になっていました。
予想以上に台詞や風景が印象的で爽やかな余韻の残る、ちょっと不思議な物語でした。
ある日、気付くと高校生の七草(横浜流星)は見知らぬ島へ来ていました。
直前の記憶が無いため、島へ来た理由や交通手段は不明です。
この不思議な場所はそんなふうにどこからか突然にやって来た人々が暮らす島でした。
学生は島に来てからも七草のような学生たちと共に下宿で暮らしながら
島の学校へ通い学生生活を続けています。
でも、島では逆に突然いなくなってしまう人もいて、その度に寂しい想いをさせられました。
ある日、海辺を歩いていた七草は学生服を着た真辺由宇(飯豊まりえ)に出会います。
彼女は七草とは小学校からの知り合いで、付き合ったこともある少女でした。
そして、彼女が現状を納得できずに、この不思議な島を管理していると噂されている〝魔女“に
状況の説明と打開策を尋ねてみたいと思いました…
それにしても、意外にストレートな青春映画でした。
設定がかなり不思議なファンタジーっぽいミステリーなので謎は多いです。
ただ、シリーズの最初の方が映画化されているせいか、今作は謎が残ったまま終わります。
それでも余韻は爽やかなのです。
ヒロインの真っ直ぐで潔いキャラクターと、彼女を見守る主人公との会話が印象的です。
ある意味で自分の想いを大切にしようとする二人それぞれの心の叫びが
そのままスクリーンに綴られていくようでした。
そして、やっぱり横浜流星さんと飯豊まりえさんがいいですね。
台詞も多くて難しい役どころをとても丁寧に演じていました。
この二人だからこその爽やかさかもと感じました。
また、物語の重要なキャラクターである主人公の同級生たちや、
謎めいた郵便屋さんも魅力があって良かったです。
観終わった時、美しい風景の空気と共に主人公たちのきれいな想いを感じた気がした1本です。
監督:柳明菜 出演:横浜流星 飯豊まりえ 矢作穂香 松岡広大 松本妃代 中村里帆 片山萌美 君沢ユウキ 岩井拳士朗 黒羽麻璃央
2019年 日本
(20190917)
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