小さなモーテルとダイナーが1軒ずつしかないようなアメリカの田舎町では、
今日も小さな事件しか起きていませんでした。
でも、何故か夜になっても空は明るく日が落ちる気配はありません。
実は大規模開発の影響で地球の地軸が狂うという世界規模の異変が起きていたのです。
その夜、ようやく昇った月が怪しく輝いた時、ゾンビ化した二人が墓から起き上がってきました。
ゾンビたちは生きていた頃の嗜好の記憶を持っていました。
珈琲好きだった二人が向かったのは町に一つしかなかったダイナーです。
ダイナーで働いていた女性たちを襲った後、彼らは珈琲を手にしながらどこかへ消えました。
翌朝、女性たちの遺体を発見した客から警察署へ連絡が入りました。
駆け付けて遺体を見た所長のクリフ(ビル・マーレイ)とロニー(アダム・ドライバー)は
その異様さに驚きます。
そして、半信半疑ながらもゾンビの存在を感じ始めていました。
それにしても、ゆる~く可笑しくて面白くて変な映画ですね。
仏頂面のビル・マーレイと真面目な表情でゾンビたちを見つめるアダム・ドライバーが
並んで居るだけで、何が起きていくのだろうとちょっと楽しくなってしまいます。
ストーリーはシンプルで、ところどころ意味があるような無いようなシーンもあったりと
ちょっと謎掛けっぽい雰囲気も感じさせつつ進んでいきます。
アダム・ドライバー演じるロニーが何度か悪い予感を言う台詞があるのですけど、
相棒のビル・マーレイ演じるクリフがそのことを問うとロニーからはビックリな答えが!
思わず笑ってしまいました~
もう、このゆるさは家でお菓子を食べながらのんびり観たいかもと感じるほどでした(^^ゞ
とは言ってもゾンビ映画なので、次々と人が殺されていきます。
ゾンビに食べ散らかされた遺体を見つめるシーンや、
ゾンビを殺すために首を落としていくシーンなどかなり残酷です。やっぱりR15+なのですよね。
ただ、もう全体的にかなりふざけているので、深刻にならずに観られます。
観終わった時、ジム・ジャームッシュ監督の世界はやっぱり不思議だなと感じた1本です。
監督:ジム・ジャームッシュ 出演:ビル・マーレイ アダム・ドライバー ティルダ・スウィントン クロエ・セヴィニー スティーヴ・ブシェミ ダニー・グローヴァー ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ トム・ウェイツ
2019年 スウェーデン/アメリカ 原題:THE DEAD DON'T DIE
(20200625)
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