観終わった時、しばらくこの映画の記憶と想いを
心に留めて置きたいなあと思ってしまいました。

ある日、楓(宮崎あおい)は父が携帯電話で話している会話を耳にする。
それは楓にはとても怪しい言葉に思えた。
楓は思わず父に「愛人がいるでしょう!?」と問いただしてしまう。
しかし、父も母も笑って取り合おうとはしなかった。
納得できない楓は、いつも頼りにしている博士[ひろし](西島秀俊)に相談する。
彼は楓にとって、深いところで繋がっているような気のする大切な人である。
その彼も、そんなことは無い大丈夫だよと笑って楓を励ました。
ようやく笑顔を取り戻した楓だったが、やがて思いもかけない真実が明らかになってしまった…

ひとつひとつのシーンが心に残る作品でした。
深い悩みも心の傷も、すべてを包み込むようなストーリーだなあと感じました。

この作品の持っている雰囲気がとっても好きです。
主人公たちを静かに真っ直ぐ見つめています。
シンプルだからこそ、大切なことが観るものにきっちりと伝わって来るような作品でした。
こんな素敵な作品がたった2日間で撮影されたなんて、ミラクルですね~

主演の宮崎あおいさんと西島秀俊さんの才能と魅力。
心に残る数々の台詞。
そして、聴いているだけで詩が胸にそっと入ってくるスピッツの歌。
本当に観て良かったなあと思う作品でした。

何回も開けて見てみたくなるような、大切な宝石箱のような1本です。


(070111)