観終わった時、とっても爽やかで嬉しい気持ちになりました(^^)

小三文師匠の弟子になって幾数年。落語では下っ端をようやく卒業した“二つ目”の落語家、
三つ葉(国分太一)は、東京の下町で茶道を教えている祖母と二人暮し。
落語の方はどうも客受けが悪いのだが、師匠の落語が大好きでこの道に入り、
噺家としての道を歩み続けようと日々練習に励んでいる。
ある日、師匠が講師として呼ばれたカルチャーセンターの話し方教室について行ったところ、
教室を途中退出した若い女性に気付いた。
思わず追いかけて失礼を問い正すと共に、売り言葉に買い言葉でつい
彼女に自分の寄席を見に来るように言ってしまう。
喧嘩別れのようになってしまったので来ないと思っていたのだが
当日彼が話し始めようとすると、目の前の席には彼女が睨むように座っていた…

佐藤多佳子さんの同名小説を映画化した作品です。
原作の清々しさをそのまま画面に持って来たような爽やかさでした。

心に迷いがある時に支えになるものや勇気を探して集まった、1人の先生と3人の生徒。
いつも怒っているような表情の無口な美女役の香里奈さんと
話ベタで野球解説が上手く出来ない元野球選手役の松重豊さんは、もうぴったりでした。
また、喧嘩っ早くて口調の荒い三つ葉役に国分太一さんはどうかなと思っていたのですけど
大きな目をギョロっとさせて汗をかきながら懸命に話す姿を観ているうちに
やっぱり三つ葉だなあと思えて来ました。
それに、何と言っても光っていたのは、関西から転校して来た小学生役の森永悠希くん。
関西弁で楽しそうに落語をしゃべる姿はほほえましくて、最高に可愛かったです(^^)

不器用に生きてきた4人がそれぞれ何かを見つけて次のステップへと向かっていきます。
そんな彼らの姿に、観ている方もちょっと勇気をもらった気がして
すっかり楽しくて嬉しい気持ちになりました。
ゆずの歌うエンディング曲も映画にぴったりで、爽やかさ倍増でした☆

今日は誰も都合がつかなくて1人で行ってしまったのですけれど、
こんなに素敵な作品なら、無理にでも誰かを連れて行けば良かった~と思った1本です。

監督:長平山秀幸 出演:国分太一 香里奈 森永悠希 松重豊 八千草薫 伊東四朗
2007年製作 日本
(070521)