二人のマジシャンの対決は、人生を賭けた激しいものでした。

アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)はマジシャンの卵でライバル同士。
アンジャーの妻がアシスタントで出ているマジックショーの目玉は、水中からの脱出。
手足を縛られ、鍵の掛かった水槽から1分以内に脱出するマジックだ。
毎回、さくらになっていたアンジャーとボーデンが客席から舞台に上がり、
それぞれ彼女の足と手を縄で縛っていた。
ある日、いつもの通りに彼女は水槽へと入ったが、手の縄が解けずに事故死してしまう。
アンジャーはボーデンへどのように縛ったかと問うが、ボーデンは覚えていないと答えた。
愛する妻を失ったアンジャーはボーデンへの復讐を誓う。
それは名声や成功とは裏腹にエスカーレトし、
相手を滅びへと向かわせる騙し合いとなって行った…

『メメント』の監督クリストファー・ノートンの最新作です。
この人は観客を騙すのが好きみたいですね~
主人公たちのどんどんエスカレートして、マジックとは別次元の闘いになっていくのを
ちょっとびっくりしながら観ていました。
やっぱりヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールの二人だから
ただのマジック対決に収まらないのも分かりますけど(^^ゞ

さすがに役者が揃っているので緊張感が途切れなかったです。
二人を見守る役のマイケル・ケインと科学者役のデヴィット・ボウイはぴったりでした。
あと、二人の間を揺れ動く役のスカーレット・ヨハンソンは
もう彼女以外にはいないという感じですね!

また、華やかな舞台のスポットライトに二人の若者が魅了されているのも納得です。
おぉーと言うどよめきと共に観客たちの拍手喝さいを浴びるのは、最高の気分でしょうね。
その才能を持っている二人が復讐により身を滅ぼしていく姿には
ちょっと寂しさとむなしさを感じました。

そう言えば大掛かりなマジックって久々に観た気がするなあと思った1本です。

監督:クリストファー・ノーラン 出演:ヒュー・ジャックマン クリスチャン・ベイル マイケル・ケイン  
2006年製作 アメリカ 原題:THE PRESTIGE
(070527)