戦闘機での戦闘シーンの迫力は圧巻でした~

1916年。フランスでは第一次世界大戦が激化し、徐々にドイツ軍に侵略されつつあった。
ローリングス(ジェームズ・フランコ)はテキサスで先祖代々の牧場を一人で守っていたが、
父の残した借金のために銀行から差し押さえられてしまう。
行く当てを考えていた彼は、中立の立場を取っていたアメリカが未参加の第一次世界大戦に
自由意志で参加しているアメリカ兵士がいることを知る。
戦闘機に乗って戦うという生き方に共感した彼はフランスへ向かった。
そこには、やはり様々な志や理由でやってきた仲間たちがいた…

第一次世界大戦下で活躍した“ラファイエット戦闘機隊”の物語を基にした作品です。
遥々アメリカから戦争にやって来た若者たち。彼らは無事に帰れることを信じて疑いません。
空を飛ぶことに憧れ、その頃の最新技術で作られた複葉機に勇んで乗り込んで行きます。
そんな彼らの姿が描かれていました。

数ヶ月の訓練の後、若者たちは戦場へと飛び立ちます。
そして、初めての出撃から彼らの人数はどんどん減っていきます。
攻撃されると、あまりにも簡単に戦闘機は落ちていくのです。
ただ、死が当たり前の現実としてそこに存在するからでしょうか。
今日を笑って生き、死を酒場で弔う兵士たちの姿を観ていると、
たくさんの死が出てくるのに全体的に暗い雰囲気にならない不思議さがありました。

戦闘シーンの空中戦はとても力が入りました!
監督さんは飛行気乗りの経歴を持つ人らしく、もしかしたら飛行機を取りたいがために
この作品をつくったのかなあと思うほど戦闘シーンを頑張っていました。
私はこの手の飛行機を見ると、つい『紅の豚』を思い出してしまいます。
空中戦は何度も出てくるので、その度にポルコになって宙返りしている気分になりました(^^ゞ

それにしても、ジェームズ・フランコって“ワルなようで実は人の良い青年”が似合いますね~
ジャン・レノもちょっとユーモアのある長官役がぴったりでした(^^)

あんな飛行機で飛ぶなんて怖いなあと思いつつも、ちょっと乗ってみたいなあと思った1本です。

監督:トニー・ビル 出演:ジェームズ・フランコ マーティン・ヘンダーソン ジャン・レノ
2006年製作 フランス/アメリカ 原題:FLYBOYS
(071030)