大ヒット作『デスノート』の続編です。
前2作とは違って“L”をじっくりと描いたストーリー展開も面白かったです~

夜神月との戦いに勝つために、自分の名をデスノートに書いたL。
これが決め手となって夜神月を倒すことは出来たが
決着の前にかけがえの無いワタリ(藤村俊二)を失ってしまう。
憑かれたように自分に残された時間を事件の捜査に費やすも
積み上げられた事件ファイルはどんどんなくなり、とうとう未解決事件は全て終了してしまった。
同じ頃、タイの山奥では一つの村が壊滅に陥っていた。村中で死病が発生していたのだ。
防護服を着込んだ調査員たちが村人たちを採血するだけで、助けもせずに立ち去った後
村には爆弾が落とされ全てが消滅する。
しかし、その直前に一人の少年が助けられていた…

Lの活躍ぶりと、彼が少年や女の子との接し方に戸惑う様子が楽しかったです~

Lは命が終わるまでの23日間で、世界を揺るがすような事件にぶつかります。
それは殺人ウィルスを使用したテロ計画。発症の早さも毒性も、そして伝染力も格段に強いウィルスです。
Lがその事件を知った時には、テロリストたちの準備は最終段階に入っていました。
そして解決の鍵となる少年と少女が、今は亡きワタリを頼ってLの元へとやって来ます。
これまでのLだったら、ただ解決するために事件と向き合うのですけど
今回は失われようとしている少女の命を助けるために行動を始めるのです。

少年はなぜ病気にならなかったのか。
ウィルスを注射した少女はどうして発症しなかったのか。
そして、Kこと久條希美子(工藤夕貴)の本当の目的は。
それぞれに課された謎が解かれていくにつれ、答えが見えてきます。
そしてL自身も、いくら天才でも一人では解決できないと悟り、
人との係わり合いや人を信頼することの大切さを知ることになります。

それにしてもLは松山ケンイチさん以外には考えられないような役になりましたね。
前2作でも思いましたけど、彼の化けっぷりには感服でした~
今作もお菓子の串刺しや子供たちと上手く接することが出来ない様子などは、ちょっと可愛くも思えました。
そして今作の中田監督はホラーを得意としているだけあって、病気になった人々がとても辛そうでした~
特に少女の父が亡くなるシーンは、本当にホラーのような派手で痛々しいシーンになってました(T_T)

エンドロールの後に映るワンシーンを観て、なるほど、こう終わるのかと思った1本です。

監督:中田秀夫 出演:松山ケンイチ 福田麻由子 工藤夕貴
2008年製作 日本
(080222)