今日は6月21日、パリの街中が音楽に溢れかえる音楽祭の日。
家々ではホームパーティが開かれ、人々は夏の訪れに笑顔を見せていた。
とある夫婦(妻=弁護士&夫=主夫)の家でもホームパーティは開かれていた。
ゲストは、妻の弁護士仲間とその妻、医者夫婦、妻の妹とボーイフレンド、
家のリフォームをした業者、妻の知り合いのダンサーと多種多様な職業の人たちだ。
丸テーブルには夫の手料理が並び、この家で初めて会った人も知り合いの人も
皆うわべだけの笑顔を見せながら、和やかムードをなんとか保っていた。
だが、それぞれの心の中では裏切りや新しい恋などの複雑な想いが渦巻いていた…
人生の半ばで大きな転換を迎えた人々の姿を、ちょっとコミカルに映し出していました。
ある6月21日とその1年後の同日を描いた物語です。
タイトルの“コード”とは、高級アパートで入る前に玄関で押す暗証番号のことです。
映画の後にあったトークショーによると、
フランスでは防犯のためにこの暗証番号が突然に変わること多くて
番号を知っている管理人さんが捕まらなければ、自分の家でも入れなくなってしまうこともあるらしいです。
今回ホームパーティの開かれた夫婦のアパートにも、入るためには番号が必要になります。
その番号を押してパーティに参加した11人は、この日の些細な会話や偶然の出会いから
これまでの人生を変えるような心の変化や事件が起きていきます。
その答えが1年後の6月21日に明らかになっていきました。
それにしても、キャストたちが良かったです~
女弁護士役は「PARIS」で高慢ちきなパン屋の女主人を演じていたカリン・ヴィアール
女弁護士の主夫は「ぼくの大切な人たち」で人の良いタクシー運転手役を演じたダニー・ブーン
人生に悩んでいる女性に「潜水服は蝶の夢を見る」で主人公の妻を演じたエマニュエル・セニエ
など役者が揃っていて、もう違和感なし!という感じでした。
また、トークショーにも登場したフラメンコの講師役のブランカ・リは持ち前の明るさが魅力的で
映画の中でも前向きにキラキラしている姿がぴったりでした(^^)
仕事、恋愛、生き方など、不惑の年代になっても悩みは尽きない彼らの姿を観ながら
そうやって悩みながらも、人との係わり合いの中で生きていくのって人生だなあと
ちょっと教えられたような気がした1本です。
監督:ダニエル・トンプソン 出演:カリン・ヴィアール ダニー・ブーン エマニュエル・セニエ パトリック・ブリュエル クリストファー・トンプソン
2008年 フランス 原題:LE CODE A CHANGE
(20090313)
追伸
この映画はフランス映画祭で観ました。公開予定は未定です。
また、この映画は今回のフランス映画祭で観客賞に選ばれました。