“サロゲート”という代行ロボットが自分の身代わりをしてくれる世界では
人間は一日中家の中でサロゲートを操作しているだけで全ての生活を行っていた。
サロゲートが代行してくれるから犯罪や危険から自分を守れるし、いつでも理想的な姿でいられる。
一部のロボット否定派の人々が住む区域を除き、世界はサロゲートしかいなくなっていた。
ある夜、人気クラブの裏で2体のサロゲートが破壊された。
通常、サロゲートの破壊は“器物破損”となるため大きな事件にはならない。
だが今回はサロゲートの1体の身元が不明だったため、FBIのトム・グリアー(ブルース・ウィリス)と
ジェニファー・ピータース(ラダ・ミッチェル)が現場に呼び出された。
二人が身元の分かっている方の人間の家を訪ねてみると、
安全だったはずのサロゲートに接続していた人間は何故か死亡していた…
やっぱりサロゲート化したブルース・ウィリスの髪型はちょっと不思議でした(^^ゞ
サロゲートに接続していた人間が謎の死を遂げるところから始まるSFサスペンスです。
犯人の目的は何か。そして、犯人はどんな手段で殺人を成し遂げたのか。
何年ぶりかの殺人事件は関係者の思惑を超えて、社会的事件へと発展していきます。
そして、未曾有の大惨事へと近づいていってしまいました。
今回、一番興味があったのは、実は髪型ではなくてサロゲートで溢れた街の姿です(^^ゞ
人々はみんなバービー人形やGIジョー人形のように綺麗でスマートで健康そうです。
そんな彼らはとても忙しそうなので、歩く時もハイスピードで闊歩していて、
生身の人間なんか突き飛ばされそうです。
例え人間が操作しているとは言え、その生活ぶりは人間らしさからは遠いものになっています。
それはロボット禁止の区域で暮らしている人々の生き生きとした雰囲気とは
あまりにも大きくかけ離れていました。
全体的には展開が速くて面白かったです。
アクションや謎解きが散りばめられていて、どんどん話が進んでいきます。
事件の真相に少しずつ近づいていくブルース・ウィリス演じるトム・グリアーが
最後は一人で世界の危機に立ち向かっていくというシチュエーションも
今回の展開では違和感無かったです。
あと、アクションシーンのサロゲートは何気にターミネーターっぽくって、ちょっと笑ってしまいました。
理想の世界が実は人間らしさを失っているという状況はちょっと哀しかったです。
やっぱり人間は身体をちゃんと動かして生きていかないといけないなあと感じた1本です☆
監督:ジョナサン・モストウ 出演:ブルース・ウィリス ラダ・ミッチェル ロザムンド・パイク ボリス・コジョー ジェームズ・クロムウェル ヴィング・レイムス
2009年 アメリカ 原題:SURROGATES
(20100125)