山間にあるのにシーサイドと名付けられた、寂れたモーテルには今日も様々な客がいた。
化粧品セールスマンの亀田(生田斗真)は103号室のベッドで仮眠を取っていた。
高価な美容クリームをアタッシュケースに詰め込んでセールスをしている彼は
会社の社長から売り切るまで戻ってくるなと厳命されていた。
でも、こんな人気の無い山奥で売れる訳が無い。
そんな時、突然、ふてくされた彼の部屋のドアを開けてコールガール(麻生久美子)が入ってきた。
キャンディで~す♪とにこやかにポーズを決めた彼女を見て、目を白黒させていた彼は
自分は呼んでいないと首を振った。
確認するために103号室を出て店へ電話を入れたキャンディは、結局、部屋が不明だと知る。
ひとしきり電話口で怒りを爆発させた彼女は、再び103号室へ入ってきた…
みんな楽しそうに演じていました~
“シーサイドモーテル”の4つの部屋で起きた半日の物語です。
103号室:詐欺師っぽいセールスマン(生田斗真)と嘘の愛を売るコールガール(麻生久美子)
202号室:借金取りから逃げている男(山田孝之)と恋人(成海璃子)
そして、そこに登場する取立て屋のヤクザ(玉山鉄二)と子分(柄本時生)
203号室:スーパーの経営者(古田新太)とその妻(小島聖)
102号室:ようやくお目当てのキャバクラ嬢を連れ出した客(池田鉄洋)とキャバクラ嬢(山崎真実)
彼らはみんな、何か事情を持っていたり、日常に不満を持っている人達ばかりです。
そして、この半日で彼らは自分の日常を変えるような出来事に出会います。
その出来事がコミカルに、時には切なく描かれていました。
個人的に一番好きだったのは、やっぱりセールスマンとコールガールの物語です。
このモーテルで何度も仕事をしているコールガールは、
このモーテルの全ての部屋に海辺のロマンティックな写真が飾られているのを知っています。
そんな話をしていくうちに少しずつ心を開いていく二人の様子が何とも楽しかったです。
また、面白かったのはギャンブル好きで借金を抱えた男とヤクザの物語です。
山田孝之さんと玉山鉄二さんのこってりした演技は見応えがありました~
また、この物語は他の部屋の人とも微妙に絡んでいて、なるほど~と思いながら観ていました。
あとの2部屋は好き好きですね~
スーパーの経営者夫婦の物語は嫉妬というものの奥の深さに、うわーと思いましたし、
客とキャバクラ嬢のカップルはイライラさせられながらも、ちょっと笑ってしまいました(^^ゞ
みなさんさすがの演技を見せてくれるので、それは全部屋とも本当に楽しかったです。
ラスト、えーどうなるの?どうなるの?とヤキモキしながら観ていました。
きっとこれはハッピーエンドに繋がるだろうなあと、ちょっと期待しながら見終わった1本です(^^ゞ
監督:守屋健太郎 出演:生田斗真 麻生久美子 山田孝之 玉山鉄二 成海璃子 柄本時生 温水洋一 古田新太 小島聖 池田鉄洋 山崎真実
2010年 日本
(20100605)
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