アユム(山田真歩)は27歳の女の子。群馬にある実家のこんにゃく店で地味働く日々を送っていた。
そんなある日のこと。“SHO-GUNG”と名乗る二人組(駒木根隆介)(水澤紳吾)が群馬へやって来た。
二人は伝説となったタケダ先輩(上鈴木伯周)がライブを行なった川原を目指して埼玉から来たのだ。
道に迷った二人は、偶然近くに居合わせたこんにゃくを配達中のアユムに道を聞いた。
二人の全身からラップやタケダ先輩への強い想いを感じたアユムは、
急いで家へ帰ると飾ってあった写真を見つめた。
それは彼女が高校生の時に夢中になっていたタケダ先輩やラップのヒーローたちだった…
彼女たちの熱い想いが真っ直ぐに伝わってきました(^^ゞ
『SR サイタマノラッパー』の主人公二人の登場から始まる物語です。
ガールズ・ムービーなのに、何で鬱陶しい雰囲気の男性二人組?と思っていたら、
そこから物語がどんどん動いていきました。
高校時代から長い月日が経って主人公アユムは27歳です。
高校の頃はいつか輝いて世界を目指すくらいに思っていたのに、現実はこんにゃく店の手伝いです。
当時の仲間もバラバラになり、連絡も取っていません。
でも、SHO-GUNGと出会ったことに触発されたアユムは、東京から帰ってきたミッツーに会いに行きます。
でも、ミッツー(安藤サクラ)は実家の旅館が傾いて母親に蒸発され、
多額の借金と共にひとり取り残されている状態でした。
とてもラップをやっているような状況ではありません。
当時の仲間で、専業主婦を夢見ながらも恋人のためにソープ嬢になっているマミー(桜井ふみ)や
2年後輩のビヨンセ(増田久美子)、クドー(加藤真弓)にも声をかけたアユムは
タケダ先輩と同じ場所でライブを行なおうと訴えます。
アユムの熱意に絆された4人はもう一度みんなとラップをやることに同意します。
でも、現実はかなり厳しいものでした。
それにしても、主人公たちのハードな状況にはビックリでした~
内容を全く知らずに観に行ったので、また女子高生の青春物語かなとか思っていたのですけど、
そんなに甘いものではありませんでした(^_^;)
でも、ラップというものはそんな現実の厳しさから生まれる心の叫びを乗せる歌なのかも知れませんね。
全てを諦めて背中を丸めてしまったアユムの小さな身体から、涙と共に歌われる言葉には
甘いなんて言えないような切実な想いが伝わって来ました。
そしてそんな主人公たちを演じる女優陣たちも、パワーと元気を感じさせてくれる演技で
不屈の精神を伝えてくれました(^^)
今回の試写会は上映前の舞台挨拶だけでなく、上映後にも女優陣たち5人で歌ってくれて
最後まで盛り上がりました。
とても楽しい気持ちになって笑顔で会場を後にした1本です(^^ゞ
監督:入江悠 出演:山田真歩 安藤サクラ 桜井ふみ 増田久美子 加藤真弓 駒木根隆介 水澤紳吾 岩松了 上鈴木伯周
2010年 日本
(20100617)
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公式サイトはこちらへ追伸
この映画は試写会で観ました。公開は6月26日以降の予定です。