イーライ(デンゼル・ワシントン)は西を目指してひたすら道を歩き続けていた。
彼は1冊の本を西の果てに届けることを使命としている。
そのためには自分に襲い掛かる者を容赦なく殺し、
自分に関係ない出来事には人の生死がかかっていても見ぬふりをして係わりを避けていた。
そして毎夜、その命よりも大切に守っている本を読むのが彼の唯一の楽しみだった。
廃墟や砂漠を越えたある日、彼は人々が集う街へとたどり着いた。
その街を仕切っているカーネギー(ゲイリー・オールドマン)はずっと1冊の本を部下に探させていた。
水筒に入れる水を分けてもらうために酒場へと入ったイーライは男に絡まれ、相手を倒してしまう。
怒った酒場の仲間たちもイーライに襲い掛かるが、彼は全ての男たちを倒してしまった。
それを見たカーネギーはイーライを呼びつけ、自分の部下になるように誘うと
一晩ここに泊まるように命令した…
映像を観ていて、何となく「北斗の拳」の世界のようだなあと思っていました(^^ゞ
戦争で地球全体が砂漠化してしまったような世界です。
文明は廃れ、人々は過去の物でなんとか生き伸びています。
そんな世界の中で、聖書をひたすら西へ運ぶ男と、
権力者になるために聖書の言葉を追い求める男が出会います。
単純に言ってしまえば、ストーリーはこれだけかも知れません。
ただ、街を出る時にイーライに付いて来た少女ソラーラ(ミラ・クニス)の存在が
二人の男たちの運命を微妙に変えていきます。
そして、イーライが守り、カーネギーが追い求めていた本は、とうとうイーライの手を離れてしまいます。
それでも、イーライは西へと歩き続けました。
それにしても、デンゼル・ワシントンのかっこ良さとゲイリー・オールドマンの悪役ぶりはさすがでした~
減量してこの役に望んだというデンゼル・ワシントンは、戦士のような強さを持つ男にぴったりですね。
彼の存在感だけでこの作品を引っ張っているなあと感じました。
そして、やっぱり悪役が似合うゲイリー・オールドマン!
手段のためなら、自分以外の人間は誰でも傷つけていく男をニヤッとした笑顔で演じていました。
全体的に言えば、映像と音で見せていく作品だなあと感じました。
でも、それはやっぱり私に聖書に思い入れが無いせいかも…
観終った時、この作品はアメリカとかではどんな評判だったのかなとちょっと気になってしまった1本です。
監督:アレン・ヒューズ アルバート・ヒューズ 出演:デンゼル・ワシントン ゲイリー・オールドマン ミラ・クニス レイ・スティーヴンソン ジェニファー・ビールス
2010年 アメリカ 原題:THE BOOK OF ELI
(20100626)
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