波打ち際に一人の男(レオナルド・ディカプリオ)が流れ着いた。
ここは遠くに城のような建物が見える不思議な場所だ。
男は気を失ったまま、建物の中に連れて来られると、主らしい老人の前に座らされた。
部下が男の持ち物を広げると、老人は小さな独楽に目を留める。
老人は過去にこの独楽を持った男に出会っていたのだ。
そして、意識を取り戻した男に「私を殺しに来たのか?」と微笑みながら問いかけた…
夢の深さが面白かったです~
現実と数々の夢が入り組んで進んでいく物語です。
コブ(レオナルド・ディカプリオ)をリーダーとするチームは、
夢からアイディアを盗むという裏ビジネスをしていました。
コブは天才的な才能を持っていましたけど、ある事情で国際手配されています。
そんな彼が金を稼ぐには、裏ビジネスが一番なのです。
ある日、彼らに実業家のサイトー(渡辺謙)から依頼が入ります。
産業を独占している巨大な企業のオーナーの息子に、父の事業をつぶさせて欲しいというのです。
そのオーナーは病気で死の床にいます。
父の事業を継いだ息子が、その事業を解体すれば目的が達せられるのです。
そして、考え出された案が“インセプション”でした。
彼らは“インセプション”=刷り込み を行なうために夢を創り上げます。
夢を見ている間は、その人にとって夢が現実になります。
そんな仮想現実のような夢の世界に誘い込み、ある体験をさせて、ひとつの考えを植えつけるのです。
そのために創り上げられた夢は、多重構造の複雑な世界でした。
それにしても、映像が面白かったです~
予告編にも登場する無重力空間で戦うシーンや、建物が爆発して様々な物が飛んでくるシーンなど
どんなふうに創り上げたのだろうなあと考えてしまいました。
細かいところまで丹念に創り上げられた世界は観ていてワクワクしました。
あと、ディカプリオは相変わらず眉間に皺を寄せて頑張っていて、愛に囚われて苦悩するような役が
本当に似合うなあとちょっと笑ってしまいました(^^ゞ
観終った時、『ダークナイト』というより『メメント』の監督が創った作品という感じだなあと思いました。
さすがに2時間半どっぷりと壮大な夢に浸かるのは体力がいるなと感じましたけど、
もう一度劇場のスクリーンと音響で体験したいぞと思った1本です。
監督:クリストファー・ノーラン 出演:レオナルド・ディカプリオ 渡辺謙 ジョセフ・ゴードン=レヴィット マリオン・コティヤール エレン・ペイジ トム・ハーディ キリアン・マーフィ トム・ベレンジャー マイケル・ケイン
2010年 アメリカ 原題:INCEPTION
(20100715)
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この映画は試写会で観ました。公開は7月23日以降の予定です。(7月17日~19日に先行上映あり)