母が亡くなり、兄弟3人に遺されたのは、大きくない家と猫の“センセー”、
そして亡くなる前に日本から呼び寄せた母の母・ばーちゃん(もたいまさこ)だった。
母の家には引きこもりの兄モーリー(デヴィッド・レンドル)と
勝気な大学生の妹リサ(タチアナ・マズラニー)が住んでいたが、
母の葬儀から1週間が過ぎて、リサから次男のレイ(アレックス・ハウス)に呼び出しが来た。
母の家を売って、リサは学生寮へ、モーリーは精神病院へ、ばーちゃんは施設へ行った方が
良いと提案してきたのだ。
だが、モーリーは猛反対。英語の分からないばーちゃんは無関心。
家を出ていたレイも、いいんじゃない?くらいの軽い関心度だった。
そんなある日、レイの入っていたアパートで火災が起き、レイも母の家へ転がり込んできた。
そして、なんだか噛み合わない4人の共同生活が始まった…
今回はギョーザがとても美味しそうでした(^^ゞ
3人の兄弟妹の物語です。
それぞれはもう大人なのですけど、ちょっと心に悩みを抱えています。
そして、無言でじっと彼らを見詰めているばーちゃんと関わりあううちに、何かが少しずつ変化していきます。
長男モーリーはもともと才能のあるピアニストだったのですけど、
ステージでパニックの発作を起こしてから、4年間ひきこもっていて家から出たことがありません。
繊細な心の彼は些細な言葉でも傷つき、泣き崩れてしまうほどです。
彼は部屋の片づけをしている時に、母の形見の足踏みミシンを見つけます。
でも、母のように動かしたいのに、どうしても動かせません。
そんな彼を助けてくれたのは、ばーちゃんでした(^^)
妹リサは兄に比べると普通の女の子に見えました。
ちょっと勝気で生意気に見えるかも知れませんけど、アメリカなら普通かなあと思えるくらいです。
彼女はちょっと気になる男の子の言葉をきっかけに、自分に自信を無くしてしまいます。
その彼女が再び自信を取り戻そうと、エアーギターの大会を目指します。
そのきっかけは、ばーちゃんでした(^^)
次男レイは自他共に認めるロボットプラモデルのオタクです。
几帳面でしっかり者のところは亡き母も認めていました。
そんな彼は人と関わりを持つのが苦手なようです。
いろいろ問題を起こして連絡してくる兄妹に、僕の人生に入ってくるなと怒りをぶつけてしまいます。
そんな頑なになった彼の心を解きほぐしたのは、ばーちゃんと兄妹が作った手作りの餃子でした(^^)
最初はやっかいもの扱いだったばーちゃんが、ラストには孫3人に大切に思われているのを観て
ちょっと嬉しくなりました。
ばーちゃんにとって最高の人生の終わり方だったろうなあと感じた1本です。
監督:荻上直子 出演:アレックス・ハウス タチアナ・マズラニー デヴィッド・レンドル もたいまさこ
2010年 日本/カナダ
(20100831)
→
公式サイトはこちらへ