10歳のオスカー(アミール)は白血病で入院している男の子。
いたずらっ子で、病院内の教室ではいつも教師にいたずらを仕掛けている。
でも、みんなと協力して一生懸命にいたずらを仕掛けても、教師は犯人がオスカーだと知ると怒りもしない。
まるで腫れ物に触るような対応をされてしまうのだ。
そして、教室を出されると自分の病室へと帰されてしまった。
そんな周りの反応に不満を感じたオスカーが廊下にいたところ、ピザの配達をしていたローズ(ミシェル・ラロック)とぶつかってしまう。
オスカーに対して普通に怒りをぶつけるローズの言動に、オスカーは思わず笑顔になった…
少年の素直な反応に心が洗われるようでした~
10歳の少年とピザ屋の女性との心の交流を描いた物語です。
少年オスカーは白血病でもう手立てが無く、余命幾ばくもない状態です。
その事実を大人たちはオスカーに隠していますけど、オスカーは実は知っています。
そして、病気の自分が死に近づいているという事実が両親をはじめとする大人たちを自分から遠ざけていると感じています。
そして、オスカーは腫れ物に触るような態度を取る大人たちに対して心を閉ざしてしまいました。
そんな時、ピザ屋のローズと出会います。
彼女は数年前に離婚して、今は実家へ戻ってきている女性です。
ただし、子供たちは既に独立していて、自分の生活を模索しているという感じです。
ピザ屋を始めたのも、現在の自分が料理くらいしか出来ないから。
でも、彼女は若い頃にはリンクで活躍していた女子プロレスラーで、性格もはっきりしています。
病気の子供だからといって容赦はしません。
そんな態度が大人たちの態度に距離を感じているオスカーにとっては救いとなりました。
オスカーのたっての希望で、ローズは病院へ毎日ピザの配達に来るようになります。
期間は12日間。病院も病人もボランティアも嫌いなローズにとっては、しぶしぶの決断です。
ちゃっかりしている彼女はちゃんとピザの売上確保も約束し、仕事のためと割り切ることにします。
でも、オスカーと会話をし始めると、次第にオスカーのことを考える時間が多くなっていきます。
そして、約束の12日間が終わる時、オスカーの命も終わりに近づいていきました。
それにしても、主演の二人がいいですね~
ピンクのスーツに身を包んで、病院は嫌いだといいつつも気風のいい口調でオスカーを導いていくローズに
ミシェル・ラロックはぴったりでした。
こんなに綺麗なのに元プロレスラーの役!?とも思ったのですけど、思い出の試合のシーンがまた楽しかったです。
そして、純真な瞳で真っ直ぐに見つめてくるオスカーくんを演じたアミールの可愛いこと!
ちょっとおませな言葉で書く手紙はみんな最高に楽しくて切なかったです(T_T)
時々登場するおとぎ話みたいなシーンを観ながら、
これが字幕でなければ小さな子供たちにも見せてあげたいなあと感じた1本です(^^ゞ
監督:エリック・=エマニュエル・シュミット 出演:ミシェル・ラロック アミール マックス・フォン・シドー アミラ・カサール
2009年 フランス 原題:OSCAR ET LA DAME ROSE/OSCAR AND THE LADY IN PINK
→公式サイトはこちらへ http://100-12.com/