今日はエンコム社が社運をかけた新作ソフトウェアの発表の日。
役員の揃った会議室では、新たに東京市場への株公開を発表し未来への期待が広がっていた。
そんな中、一人の若い男が密かに会社へ入るとコンピュータルームへ忍び込み、
新作ソフトウェアを無断でネットにアップロードしてしまう。
会議室は混乱の様相へと変わってしまった。
侵入がバレて屋上に追い詰められた男は、警備員に自分の招待を明かす。
彼は20年前に失踪したままの父ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)から
ソフトウェアメーカー・エンコム社の株を引き継いだ息子のサム(ギャレット・ヘドランド)だったのだ。
そして、サムは屋上から飛び降りた…
デジタルの世界は独裁者に占領されていました。
20年前に失踪した父の親友から父のメッセージを受け取ったと聞かされたサムは
半信半疑で放置されたままだったゲームセンターへ行きます。
そして、導かれるように秘密の地下室へと降りたサムは、突然に未知の世界へと迷い込んでしまいます。
そこはプログラムたちがまるで人間のような自己を持ちながら暮らしている不思議な世界でした。
そこからは怒とうの展開で、決死の闘いあり、レースバトルありと
一気にSFの世界に引き込まれていきます。
闘いの雰囲気はマトリックスと何かが混ざっているような…
でも、ギャレット・ヘドランドの魅力もあって、とりあえずカッコ良かったです(^^ゞ
バトルステージやサーキット場も立体の設定が生かされていて面白かったです。
この世界を技術で作り上げたのだなあと思うと、凄いなあという感じでした。
そして、サムは謎の美女クオラ(オリヴィア・ワイルド)に導かれ、父親ケヴィンと再会します。
この父親役のジェフ・ブリッジスは本当に存在感のある役者さんですね。
それまでのSFアクションの雰囲気から一転して、
この世界に閉じ込められてしまった男の悲壮感がスクリーンから漂ってきました。
そして、彼の演技だけで20年の年月の苦しさと息子を大切にしたいと願う気持ちが伝わって来ました(T_T)
それにしても、微妙に分からないことが多かったです~
クオラの最後の一人みたいな設定もちょっと謎でした。
このあたりは前作を観た方が分かるのかも知れませんね。
でも、それが分からなくても、付いていってしまうところがこの作品かなとも感じました。
そして、技術で若返った姿での敵役と共に、最後までジェフ・ブリッジスの演技に圧倒されました。
観終わった時、この作品の主人公はジェフ・ブリッジスだったなあとしみじみ思ったのと同時に、
荒野のような寒々としたプログラム世界の青い光が印象に残った1本です。
監督:ジョセフ・コシンスキー 出演:ジェフ・ブリッジス ギャレット・ヘドランド オリヴィア・ワイルド マイケル・シーン ボー・ガレット ブルース・ボックスライトナー
2010年 アメリカ 原題:TRON: LEGACY
(20101225)
→公式サイトはこちらへ http://www.disney.co.jp/tron/