蒼井優主演の不思議なファンタジーです。
チラシを見て、一体どんな物語になるのだろうと思っていました。
一編の詩が次々と繫がっていくような世界と不思議な映像に引き込まれました。
何度か観たくなるような作品でした。
蒼井優のインタビューの様子から始まる作品です。
どうも彼女の演技に対する心構えや考えを話しているのですけど、
突然に始まるこのシーンがどのように繋がるのか、最初は分かりません。
そのうちタイトルが映し出されて、アイルランドの美しい風景へと変わっていきます。
ここで彼女は自分が分からなくなってしまい、人の間をさまよい始めます。
白いワンピースを着た彼女が家の戸口に立つと、人々は彼女を返すがえす眺めて
“自分のではない”と首を振ると別の家の方向を指さします。
彼女はその度にふらふらと次の家を探して歩き回ります。
道の途中で彼女は一人の少年に捕まります。
少年に連れられて歩いていると、草むらの影から老人が少年を呼びます。
紙が欲しいらしいのです。
老人は彼の連れている蒼井優の方を見て、彼が持っているその紙を売ってくれと言います。
そして、ようやく私にも、彼女が“紙”で、おそらく手紙だろうということが分かって来ました。
それにしても、ちょっと哲学的というか、不思議な雰囲気のファンタジーでした。
ワンシーンも見逃さず、一言も聞き逃さなかったら、もう少し分かったのかな…
ただ、ちょっと疲れている時に観てしまったので、分かったのか分からなかったのかも不明でした(^^ゞ
それぞれのシーンでみせる彼女の頼りなさげな表情や、その後の迷い道から抜け出した時の雰囲気は
この主人公には彼女しかいないだろうなと思わせるものを感じさせてくれました。
そして、彼女がようやくたどり着いた相手に見せた笑顔の可愛さにほっとしました。
観終わった時、答えではなくて何かを感じられたらそれでいい作品なのだろうなと感じました。
また、違った気分の時に見直してみたいなあと思った1本です。
監督:小松真弓 出演:蒼井優
2011年 日本
(20111016)
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公式サイトはこちらへ http://www.tamatama-project.com/