兄の遺志を継いで自転車で旅をする青年を描いた中国映画です。
どんな旅になるのかとても気になったのでチャレンジしてみました。
人の命をも奪うほどの厳しい道のりと、その合間に映し出される美しい山の風景に目を奪われました。
その道のりは本当に過酷でした(>_<)
突然に兄を亡くした台湾の大学生シューハオ(チャン・シューハオ)が、兄の夢だった旅路をたどる物語です。
シューハオは兄の葬式で、偶然に兄の旅行日誌を見つけます。
そして、兄の遺志をくんで自分がその旅を実行しようと考え付きます。
その旅とは自転車で、聖地であるチベットの古都ラサまで行くことです。
でも、それは誰もが辞めろと心配するほどの命がけの行程でした。
やがて、決心をしたシューハオは中国へ渡って出発する地へ行きますが、
出発して間も無く崖崩れのために通行止めに遭ってしまいます。
そんな時に声を掛けてくれたのが3度目の挑戦をするシャオチュアン(リー・シャオチュアン)です。
シューハオはシャオチュアンの後を押しかけ弟子のように付いて行って、
結局、一緒に旅をすることになります。
でもその先は、道のりを経験してきたシャオチュアンでさえも、命が危うくなるほどの旅でした(>_<)
それにしても、凄い旅でした~
標高2000m.から始まって、ひたすら山々を越えていかなければなりません。
4000m.級の山はいくつも、そして最高は5000m.を超える高さです。
そんな山坂を自転車で踏破していく旅なのです。
彼らが途中で宿を頼んだ人たちは行き先を聞くと旅の安全を心から祈ってくれます。
そして、倒れても自転車が壊れても執念で前へ進もうとするシューハオは、旅先で出会う人々の親切で、
何度も落としそうになった命を繋いでいきました。
主人公たちの過酷な旅の背景に映る美しい風景がまた素晴らしかったです。
そして、旅先で出会う人々の笑顔も素敵でした。
今回、この作品を大きなスクリーンで観ることが出来て本当に良かったなあと感じた1本です。
監督:ドゥ・ジャーイー 出演:チャン・シューハオ リー・シャオチュアン リー・タオ
2011年 中国 原題:転山/KORA
(20111027)
追伸
この映画は第24回東京国際映画祭で観ました。公開予定は未定です。