こんな世界はいつか実現しそうだなあと思いながら観ていました。
人生の時間が保障されているのは25歳までという世界の物語です。
身体の成長や老いも25歳で止まります。
通貨は時間で、25歳以降の人生の長さは本人の所得で変わってきます。
一部の富裕層は永遠の命を持ち、最下層の人たちは時間切れで次々と死に追いやられていくのです。
しかも、それぞれの住む場所がゾーンによって完全に区切られていて、厳しく監視されていました。
主人公のウィル・サラス(ジャスティン・ティンバーレイク)は最下層に生きる青年です。
父はウィルが幼い頃にタイムバトルという賭けが元で死んでいます。
現在は母(オリヴィア・ワイルド)と二人で、工場で働きながら生きています。
それは毎朝、目覚めると1~2日分の時間が残っているのみというようなギリギリの生活でした。
ある夜、ウィルは場末のバーで100年以上の時間を持つ富裕層の男と出会います。
悪党に襲われそうになったところを助けたウィルは、その男ヘンリー・ハミルトン(マット・ボマー)から
生きることへの悩みと時間が搾取されている現実を聞かされます。
そして翌朝、ヘンリーはウィルが眠っている隙に彼へ自分の時間を与えると、自殺してしまいます。
そして、その瞬間から彼の人生は大きく動き始めていきました。
それにしても、いろいろ考えさせられる世界でした。
時間がお金なので、貧富の差がそのまま寿命に直結してしまいます。
時間切れでバタバタと人が死んでいくさまは怖かったです。
しかも、貧困層の人口を調整するために物価が日々変わっていくのです。
昨日までは同じ時間を持っていたら生きてこられたのに、富裕層の操作で物価が上昇したために
貧困層が死に追いやられるというのは不気味ですね。
そして、それは現在の世界を思い出させるような状況だなと改めて考えてしまいました。
物語の展開はストレートでしたけど、今が旬の主演の二人が魅せてくれて楽しかったです。
ラブストーリーとしてもデートムービーにぴったりかなと思った1本です。
監督:アンドリュー・ニコル 出演:ジャスティン・ティンバーレイク アマンダ・サイフリッド キリアン・マーフィ ヴィンセント・カーシーザー アレックス・ペティファー マット・ボマー オリヴィア・ワイルド
2011年 アメリカ 原題:IN TIME
(20120226)
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公式サイトはこちらへ http://www.foxmovies.jp/time/index.html