ヤスミナ・レザの舞台劇『大人は、かく戦えり』をロマン・ポランスキー監督が映画化した作品です。
二組の夫婦がバトルを繰り広げる予告編を観た時から気になっていて、ようやく観て来ました。
途切れなく繰り広げられる怒とうの攻防戦に、うわーっと思いながらも笑わされてしまいました(^^ゞ
さすがは役者が揃っていました~
子供の喧嘩から始まった大人の喧嘩の物語です。
11歳の男の子同士が喧嘩をして、一方が棒で殴ってしまいます。
当たり所が悪く、殴られた方は口を切り前歯が2本折れる怪我をしてしまいます。
もちろん、親の出番です。
怪我を負わせた子供の親が、怪我をさせられた子供の家へ謝罪に行きました。
怪我を負わせた子供の親は弁護士のアラン(クリストフ・ヴァルツ)と
株式ブローカーのナンシー(ケイト・ウィンスレット)です。二人とも上品な雰囲気です。
一方の被害者である子供の親は小売店を営むマイケル(ジョン・C・ライリー)と
研究書を出版した経験のあるライターのペネロペ(ジョディ・フォスター)はフランクな雰囲気です。
最初は穏やかにことを済まそうという意図で話は進んでいきます。
でも、弁護士のアランは訴訟問題を抱えていて、ひっきりなしに携帯電話が鳴ります。
また、ペネロペも押さえてはいますけど勝気な性格からか一言余計なことを言ってしまいます。
様々なイライラが募り、次第にそれぞれの抱えている不満が爆発していきます。
それはもう、行く先の見えない泥沼の戦いになってしまいました^_^;
それにしても、家の中で繰り広げられる会話劇だけなのに飽きさせませんね~
さすがはポランスキー監督&豪華な役者陣です。
また、原題は“CARNAGE”。どういう意味かと調べたら、大虐殺とか死体の山とか何とも怖い言葉です。
クルクル変わる立場や意見に翻弄されながらも、一体どこへ向かっているのだろうと思っていたら、
ラストの部屋の様子を見て納得でした(^^ゞ
観終った時、脚本と役者が揃ったら面白くない訳はないよね~とニッコリした1本です。
監督:ロマン・ポランスキー 出演:ジョディ・フォスター ケイト・ウィンスレット クリストフ・ヴァルツ ジョン・C・ライリー
2011年 フランス/ドイツ/ポーランド 原題:CARNAGE
(20120321)
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公式サイトはこちらへ http://www.otonanokenka.jp/