こんな映画館があったらいいなあと思いながら観ていました。
ひと夏のボーイ・ミーツ・ガールの物語です。
夏休みで田舎の実家に戻ってきた大学生の恵介(西島隆弘)は地元の映画館でバイトを始めました。
映画館の映写技師であるルカ(三根梓)が捻挫をして一人では大変なため、
期間限定で彼女の助手をするというものです。
時給は相場の2倍という割の良さですけど、実はそれには条件がありました。
その3か条の条件は、技師長の過去を探らない、月曜日の技師長はナーバスなのでそっとしておく、
そして、技師長に恋愛しないという、ちょっと不思議なものでした。
支配人(井上順)はいつもルカを心配そうに見守っています。
そして、やっぱりルカの過去が気になっている恵介に、彼女は事情があってここ3年ほど
映画館から1歩も外へ出ていないことを打ち明けてくれました。
余程の事情があると察した恵介が、ルカにいつも明るい笑顔で優しく丁寧に接していると
無表情だった彼女の方も少しずつ打ち解けてきて、やがて笑顔を見せるようになってきます。
でも、彼女の笑顔にほっとしたの束の間、仕事を終えて映画館を後にした恵介の前に
ひとりの若い男が近付いてきました(>_<)
それにしても、やっぱり古い映画館っていいですね~
名画座としていつも名作を上映しているような映画館です。
そこに来て映画が始まると、全てを忘れて夢中になれるなんて最高の時間ですよね(^^)
そんな映画館でデジタルではなくフィルムを繋ぎながら上映するなんていいなあと思いながら観ていました。
そして、そんな映画館を愛しているお客さんたちも素敵だなあと感じました。
もちろん、映画館だけではなくて俳優陣も良かったです(^^ゞ
西島隆弘さんのちょっと弱そうだけどお兄さんらしいカッコ良さや、三根梓さんの飾らない初々しい存在感、
そして、高良健吾さんのインパクトある演技はさすがで、彼らの物語に引き込まれていきました。
所々で出てくる映写の豆知識やフィルムの扱い方、上映される作品やポスターが何とも興味深かったです。
観終った時、私も星空の下でガメラを観たいなあと思った1本です。
監督:谷口正晃 出演:西島隆弘 三根梓 高良健吾 白石隼也 井上順 宇津井健
2012年 日本
(20120613)
→
公式サイトはこちらへ http://signal-movie.com/index.html