最初はとても可愛かったビーバーが次第に不気味になっていきました~
小さな玩具会社を経営するウォルター・ブラック(メル・ギブソン)と彼の家族を描いた物語です。
ウォルターは父の跡を継いで玩具会社を経営していましたけど、自分には才覚がないと自認していて
心を病み始めていました。
次第に出勤も困難になってきたある日、このままだと家族に悪影響を与えると考えたウォルターは、
妻メレディス(ジョディ・フォスター)と話し合いの上、ひとりで家を出ました。
気を紛らすための酒を買いにスーパーへ行った時、駐車場のゴミ箱に入れられたぬいぐるみに気付きます。
つい、そのビーバーに惹かれた彼は、拾い上げると家へ連れ帰りました。
その夜、酔っ払ってそのビーバーのぬいぐるみを左手にはめた彼は、自殺を図り未遂に終わります。
そして翌朝になると、そのビーバーはウォルターの分身になり、彼の変わりに軽快にしゃべり始めました。
それにしても、家族はこんな父親を持つと家族は大変ですね^_^;
家族を自分の心を縛る牢屋のように感じてしまっていたウォルター。
何故、そんなふうに思ってしまったのかは分からないのですけど、一旦は家に戻った彼は、
家族よりもビーバーを選択して、再び家族を離れることを選択します。
ビーバーを手放せなくなったウォルターを異常に感じて、昔のウォルターに戻って欲しいと訴えるメレディスに
最初は彼女がそこまでビーバーを嫌わなくてもと思ったのですけど、
次第にビーバーの存在が怖さを増してくると、彼女の心も理解できて来ました^_^;
また、この物語は長男のポーター(アントン・イェルチン)の物語でもあります。
いつも父を見つめていて色々な癖をチェックし、父とは似たくないと反抗的になってしまう高校生です。
彼はレポートの代行を得意としていて、同級生たちから小遣いを稼いでいました。
そんなポーターが父を嫌いながらも、ビーバーに頼って自分を表現しようとする父のように
他人のペルソナを使って論文を書くことを得意とするところは興味深かったです。
そして、そんな彼らが織り成す家族の姿は、家族の絆の大切さと強さを感じさせてくれました。
久々に観たメル・ギブソンは、やっぱり演技力と存在感が抜群でした。
周りの人々も役者が揃っていて、こんなキャストを集められたのはジョディ・フォスターならではですね。
観終った時、彼女がこの作品の監督をしたのも分かるなあと感じた1本です。
監督:ジョディ・フォスター 出演:メル・ギブソン ジョディ・フォスター アントン・イェルチン ライリー・トーマス・スチュワート ジェニファー・ローレンス チェリー・ジョーンズ
2009年 アメリカ 原題:THE BEAVER
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