それぞれ、何かと悩みの深い女性たちでした~
職業も生活も違うのにプライベートで仲の良い3人の女性たちの物語です。
すーちゃん(柴咲コウ)は34歳のカフェ店員。
学芸大学駅の近くに住む彼女は、職場の店まで1駅ほどの自転車通勤です。
人当たりが良く料理の上手い彼女はカフェで信頼される社員ですけど、そんな優しさが仇になることもしばしば。
今日もアルバイトの女の子にちょっと振り回されぎみで、ため息をひとつ吐きました。
まいちゃん(真木よう子)はOA機器メーカーの営業職で活躍する34歳のキャリアウーマン。
笑顔の使い方と我慢のしどころを心得ています。
出来ない部下に注意しつつ仕事をまとめ、出来ない上司を守り立てて苦労を背負い込みます。
今日も上司のセクハラに耐えながら仕事を押し付けられてしまって、ため息という感じです。
さわ子さん(寺島しのぶ)は自宅で仕事をしている39歳のWEBデザイナー。
祖母と母(銀粉蝶)の3人暮らしです。
祖母は寝たきりで最近は娘の顔も分からなくなっています。介護の生活は大変です。
苦労して祖母を寝かしつける母の姿を見ながら、今、私が家を出たら母は祖母とふたりきりだと
ふと感じてしまいます。
家からいつもいなくなる猫を見ながら、お前は自由でいいなあとため息をついていました。
そんな3人が、自分の人生が変わりそうなきっかけに出会います。
それは恋です。
でも、人生そんなに簡単には幸せに近づけませんでした。
それにしても、リアルに我が身を振り返ってしまいそうな物語ですね~
予告編を観た時、ちょっと痛そうだなと思った通りの哀しさが所々のシーンにありました。
みんな誠実であり不器用なのです。
だからどうしても、恋に破れたり人生に悩んだりしてしまいます。
そして、仕方ないなと思いつつも、この先どうしようかなという不安が心を横切ってしまいます。
3人はそれぞれに自分で答えを出そうとします。
そこは変に相談したりしないところが大人であり孤独かもしれませんね。
でも、泣きたい時に頼れることこそ友達っていうものです。
人の優しさや温もりを感じるような、そんなシーンに出会うとほっとしました(^^ゞ
そして、自分の出した答えを信じて進もうとする姿に思わず頑張れと声をかけたくなりました。
途中で流れる矢野顕子さんやエンディングのカサリンチュの歌が心地良かったです。
観終わった時、好きな映画に出会えたなあと思った1本です。
監督:御法川修 出演:柴咲コウ 真木よう子 寺島しのぶ 木野花 銀粉蝶 風見章子 佐藤めぐみ 上間美緒 吉倉あおい 高部あい 染谷将太 井浦新
2012年 日本
(20130212)
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公式サイトはこちらへ http://sumasa-movie.com/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月2日以降の予定です。