相変わらず、こってりしたキャラクターと演出でした…
妻を持つ22歳の若者が少しでも良い生活をしたいと投資会社に入社したところから始まる物語です。
ジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は期待に胸を膨らませてオフィスへと入りました。
そこは電話の並んだ戦場のようで、相手構わず電話をかけては口車に乗せ、株を買わせています。
でも、やればやるほど儲けが転がり込んできて、とてもやりがいのある職場でした。
そんな好景気が一気に崩れ落ちる時が来ます。リーマンショックです。
会社が倒産して職を失ったジョーダンは、求人広告で見つけた小さな投資会社に再就職します。
そこは、普通なら見向きもされないようなくず株券を高い手数料で売りつけるようなところです。
でも、その新しい職場で得た知識は、彼の転機となっていきました。
それにしても、演じる方も観る方もエネルギーが必要になる作品でした~
出社初日に上司から教わったのが、自分の正気を保つためにドラッグとセックスが必需品ということ。
それほどの緊張と狂乱の世界なのです。
そして、真面目な主人公ジョーダンは、稼ぐほどにその2つにのめり込んで行きます。
刺激と興奮と快楽の中毒。ウォール街で生きるにはこれしかないのかと思いながら観ていました^_^;
主人公が興した会社が軌道に乗るに連れて、その狂乱はパワーアップしていきます。
それはもう、まともな人なんて誰もいないという感じです。
自分しか見えないというか、自分だけで精一杯。目的は自分の欲を満たすだけです。
でも、家族を無くしても、友達がいなくても、金があれば買えないものはないというのは可笑しかったです。
だからこそ、誰もが金持ちになりたいと思うのですよねと納得です。
けれど、こんなに派手に狂乱の世界に興じているのに、幸せに見えないのが虚しいなと感じました。
そして、そんな世界に生きた人たちはみなどこかが壊れているように見えました。
今作のディカプリオは凄かったです。ずっと変なテンションでラリっています。
そして、それが必死ではなくてキャラクターが乗り移っている感じに見えたところが一番びっくりしました。
観終った時、この役は大変だったろうなあとしみじみと思った1本です。
監督:マーティン・スコセッシ 出演:レオナルド・ディカプリオ ジョナ・ヒル マーゴット・ロビー マシュー・マコノヒー ジョン・ファヴロー カイル・チャンドラー ロブ・ライナー ジャン・デュジャルダン
2013年 アメリカ 原題:THE WOLF OF WALL STREET
(20140201)
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公式サイトはこちらへ http://www.wolfofwallstreet.jp/