フランソワ・オゾン監督の最新作です。
予告編を観て、この監督さんが17歳の少女をどのように描いているのだろうと気になっていました。
輝くように美しい主人公に魅せられて、スクリーンに惹きつけられてしまうような作品でした。
さすがはフランスだなあと思いながら観ていました~
家族で来た夏のバカンスから始まる物語です。
16歳のイザベル(マリーヌ・ヴァクト)はドイツ人の若者と恋人同士になります。
親たちも気付いていて容認はしていましたが、彼女は干渉が嫌なので親に紹介しようとしません。
そして、親に内緒で外出をした夜に彼女はバージンを捨てました。
でもその後、彼女は急にボーイフレンドに冷たくなってしまいます。
みんなでお祝いした17歳の誕生日の夕食にも招待しません。
そのまま数日後、彼には挨拶も告げずに家へ帰ってきてしまいます。
そして秋になると、彼女はSNSを使って年齢と名前を偽りながら自分の身体を売り始めました。
それにしても、何故か純粋なものを感じる物語でした。
彼女が何故そんなことを始めたのか大人は誰も理解できません。
なに不自由ない家庭に育って、理解ある両親と弟に囲まれて暮らしている美しい少女。
そんな彼女が大人に金で身を任せていきます。
金が欲しいのかと言えば微妙です。
300ユーロという金額にはこだわりますけど、それを使うことは無くただ貯めていだけです。
特に何かを買うわけではなく、普段と様子も変わらないので、家族は気付きません。
でも、あることがきっかけで、全てが明るみになっていきます。
その時の大人の理解を超えた彼女の表情がとても印象的でした。
そこ行為の時には何も感じないけど、後で思い返すとまた別の人としたくなるという言葉が
彼女の全てを言い表しているような気がしました。
観終った時、いつか彼女が本気の恋と出会えたら、もう少し大人になるのかなあとちょっと思った1本です。
監督:フランソワ・オゾン 出演:マリーヌ・ヴァクト ジェラルディーヌ・ペラス フレデリック・ピエロ シャーロット・ランプリング
2013年 フランス 原題:JEUNE & JOLIE/YOUNG & BEAUTIFUL
(20140223)
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公式サイトはこちらへ http://www.17-movie.jp/