P.L.トラヴァースはとてつもなく強固なポリシーを持った女性でした^_^;
イギリスに住むP.L.トラヴァースの家に彼女の代理人がやってくるところから始まる物語です。
メリー・ポピンズの映画化を熱望していたウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)は
20年前から作者のトラヴァース夫人(エマ・トンプソン)に交渉をしてきました。
良い返事の無いまま時は過ぎていましたが、とうとう資産が枯渇してきたトラヴァース夫人は
ウォルトとの交渉に応じるしかないというところまで追い込まれつつありました。
代理人の言葉に押されるように、トラヴァース夫人はしぶしぶカリフォルニアへと向かいます。
でも、飛行機の中も、迎えに来たリムジンも、その運転手も、カリフォルニアの風景も何だか気に入りません。
ウォルトはようやく契約をしてもらえると喜んで迎えたのですけど、結局サインはお預けのままです。
そして、脚本家と2人の音楽家のチームに加わったトラヴァース夫人は
出だしから脚本と音楽にダメ出しをしながら、自分の考えを事細かに主張し始めました^^;
それにしても、あの楽しい名作映画はこんなふうな苦労のもとに作られたのですね。
でも、最初は映画の作り手たちも理解していなかったのですけど、
トラヴァース夫人にとってメリー・ポピンズの世界は幼い頃の自分の家族そのものなのです。
登場人物も自分の父親を反映しています。
だからこそ、自分の理想そのままに、大切にしたかったのです。
映画製作シーンとトラヴァース夫人の過去の物語が交差する中で、
脚本家と2人の音楽家のチームも少しずつ彼女の要望に答えていきます。
また、ウォルトもトラヴァース夫人にとってメリー・ポピンズがどんなものなのかを理解していきます。
トラヴァース夫人とウォルトが心を割って話すシーンには思わず泣かされてしまいました。
そして、苦労の果てにディズニー映画らしく出来上がった作品をトラヴァース夫人が観るシーンでも
笑いながらも、また泣かされてしまいました(^^ゞ
何と言っても、エマ・トンプソンとトム・ハンクスの演技に引き込まれました。
あと、心優しい運転手を演じたポール・ジアマッティの佇まいも好きでした(^^)
観終わった時、父親ってこんなふうにずっと子供の心に残っていく存在なのねと改めて感じた1本です。
監督:ジョン・リー・ハンコック 出演:エマ・トンプソン トム・ハンクス ポール・ジアマッティ ジェイソン・シュワルツマン B・J・ノヴァク ブラッドリー・ウィットフォード ルース・ウィルソン メラニー・パクソン アニー・ローズ・バックリー コリン・ファレル
2013年 アメリカ 原題:SAVING MR. BANKS
(20140325)
→
公式サイトはこちらへ http://ugc.disney.co.jp/blog/movie/category/walt