豪華な俳優陣にも目を奪われました~
一人の作家(トム・ウィルキンソン)の昔ばなしから始まる物語です。
彼は根強いファンが大切にしているようなベストセラー小説を書いたことがありました。
その物語は彼の想像から書かれたものではなく、実はある老人の体験を書いたものでした。
若き日の作家(ジュード・ロウ)は昔ながらの格式あるけれどどこか退廃的な雰囲気のある
グランド・ブダペスト・ホテルに宿泊していました。
宿泊客は少なく、客とも従業員ともすぐに顔なじみになっていきます。
のんびりと過ごしながらホテル内を観察していると、色々な法則が見つかって密かな楽しみにもなっていました。
そんなある日、作家は見知らぬ老人の客を目にします。
あれは誰かとコンシェルジュに尋ねると、相手はびっくりした顔でこのホテルのオーナーだと答えます。
そして、オーナーであるミスター・ゼロ・ムスタファ(F・マーレイ・エイブラハム)は謎の多い人物で、
年に数回は泊まりに来ていますけど、いつも使用人部屋に泊まると教えてくれました。
興味を持った作家は、偶然にミスター・ゼロと会話をする機会を得ます。
作家がどうしてこのホテルを買ったのかと質問すると、彼はその答えはゆっくりと話したいので
良かったら今晩のディナーを一緒に食べませんか?と訊いて来ました。
作家が喜んで申し出を受けると、夜のレストランで再会します。
そして、何故、ミスター・ゼロがこのホテルに関わったのかという長い物語が語られ始めました。
それにしても、面白かったです~
出だしから絵本の1ページのような可愛いシーンが登場し、軽快なテンポでどんどん物語が進んでいきます。
背景には東ヨーロッパの不穏な時代設定がありますけど、
グランド・ブダペスト・ホテルは今とは違って金持ちたちの集まる華やかな場になっています。
そんな素敵なホテルの人気の秘密は、名コンシェルジュのムッシュ・グスタヴ・H(レイフ・ファインズ)です。
若い時にこのホテルのベルボーイだったゼロ(トニー・レヴォロリ)はグスタヴと深く関わっていきます。
お互いに信頼を深めていく二人の冒険談は、はちゃめちゃで可笑しかったです。
そして、富豪の未亡人殺人事件の遺産の行方が絡み合う展開には、
怖い暗殺者も出て来てドキドキしました。
そして、ただ面白いだけでは無く、故人を思う切なさもじんわりと伝わって来てほろりとさせられました。
また、豪華な俳優陣も楽しかったです~
チョイ役で登場する人がみな知っている俳優さんというのは、本当に贅沢な気分にさせてくれますね。
セットやストーリーだけでない面白さを味わえました(^^)
やっぱり、ウェス・アンダーソン監督は面白いですね~
観終わった時、過去の未見の作品も観てみたいなあと思った1本です。
監督:ウェス・アンダーソン 出演:レイフ・ファインズ トニー・レヴォロリ F・マーレイ・エイブラハム マチュー・アマルリック エイドリアン・ブロディ ウィレム・デフォー ジェフ・ゴールドブラム ハーヴェイ・カイテル ジュード・ロウ ビル・マーレイ エドワード・ノートン シアーシャ・ローナン ジェイソン・シュワルツマン レア・セドゥ ティルダ・スウィントン トム・ウィルキンソン オーウェン・ウィルソン
2013年 イギリス/ドイツ 原題:THE GRAND BUDAPEST HOTEL
(20140618)
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