そこに武器が無かったらなあと思いながらスクリーンを見つめていました。
大きな戦いへと向かう運命に逆らおうとする物語です。
誰の人生にも、きっといくつかの転機があると思います。
その後の運命を左右する大きな転機には、どんな運命に変化したかは分からなくても
きっと、そこに居合わせた記憶が頭の片隅に残ると思います。
いつか過去を振り返った時、あの時だったなあと思い出せそうな気がするのです。
この物語は人類や地球の、そんな大きな転機を描いています。
ウィルスが蔓延して年月が過ぎた後に偶然に起きた人間と猿人類の再会は不幸なものでした。
決して消えることの無い憎しみと恐怖を持ったまま再会したら、戦いが起きてしまいます。
そんな戦争は滅びに向かう運命そのものです。
特に進化した猿人類が憎しみの果てに人類と戦争を始めたら、どちらかが滅ぶまで止まることはありません。
それが分かっていたシーザー(アンディ・サーキス)は必死に戦争を回避しようとします。
特に今回出会った人間の中でも、シーザーと真摯に向き合おうとするマルコム(ジェイソン・クラーク)の
誠実さや家族を想う気持ちには、シーザーも心を開き始めます。
悩みつつも彼を信頼することを決意したシーザーの姿には、見ている方も心を動かされました。
それだけに、どうしても悪い方へと向かう運命には哀しみを覚えました。
それにしても、映像も演技も迫力がありました~
観る前は、最近哀しい出来事が多いので人が死ぬような戦いは見たくないなあと思ったのですけど、
観始めたら、息をつめてシーザーとマルコムの動向を見つめていました。
あと、予告編だけを観ていたら、ゲイリー・オールドマンが悪い人を演じているようにも見えましたけど
(ゲイリー・オールドマンって、そういう狂信的な役も上手い俳優さんですし(^^ゞ)、
でも、本編を見てみたら、悪い行動を起こしたのは別物でした。
う~ん、予告編って上手いなあと思ってしまいました^_^;
エンドロールに流れた静かな音楽がレクイエムのように聞こえました。
観終った時、深い悲しみが心の中に残った1本です。
監督:マット・リーヴス 出演:アンディ・サーキス ジェイソン・クラーク ゲイリー・オールドマン ケリー・ラッセル トビー・ケベル コディ・スミット=マクフィー
2014年 アメリカ 原題:DAWN OF THE PLANET OF THE APES
(20141003)
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