1978年にこんな事件が起きたとはとちょっとビックリでした~
エディ(ブノワ・ポールヴールド)が刑期を終えて刑務所から意気揚々と出所するところから始まる物語です。
思いもかけないことに、エディを待っている車がありました。
親友のオスマン(ロシュディ・ゼム)です。
オスマンの家族は軽い気持ちで犯罪を繰り返しているエディにいい顔をしませんけれど、
昔、自分の命を救ってくれた恩を忘れないオスマンにとっては、エディは大切な友でした。
でも、移民で安い賃金の仕事にしか就けないオスマンの家はかなり貧しいです。
さらに、メイドをしていた妻が身体を壊して入院をしていて、入院費にも事欠く状況です。
獣医になる夢を持っている幼い娘にも、教育費が無くて十分な教育は与えられないと思っていました。
そんなオスマンを救いたいと考えたエディは、ふと最近亡くなったチャップリンのことを思い出します。
刑務所で会ったイタリア人に誘拐は金になるし、捕まらないという話を聞いていた彼は
チャップリンの遺体を墓から盗んで家族から身代金を貰えば良いかもと考え始めます。
そして、計画をオスマンに話しましたけど、真面目なオスマンはそんな罰当たりなことはやらないと参加を拒否しました。
それにしても、何だかゆったりした気分になる作品でした~
エディとオスマンのコンビが可笑しいのです。
オスマンはとても真面目でこんな計画には乗れないと怒ります。
でも、妻の入院費が予想以上に必要になったことから、背に腹は代えられないと二人でチャレンジすることになりました。
でも、なかなか上手くは行かないのです。
墓を掘り返してお棺をとりだしても、車に載せるのに四苦八苦(-_-;)
別の場所に棺を埋めるにも体力が必要で、疲れ果ててしまいます。
また、せっかく誘拐は成功したのに、家族に電話しても言葉などの問題から話が上手く通じず、
自分たちの希望を上手く通すことが出来ません。
そんな彼らの姿は、真剣になればなるほど真面目なだけに微妙に可笑しくて、
次にどんなことが起きるのかな思いながら観ていました。
発生した誘拐事件に対するチャップリンの家族たちの言葉がとても素敵でした。
観終った時、こういう映画をエンドロールの後の映像までちゃんと楽しむって
何だか癒された気持ちになるなあと感じた1本です。
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ 出演:ブノワ・ポールヴールド ロシュディ・ゼム キアラ・マストロヤンニ ピーター・コヨーテ セリ・グマッシュ
2014年 フランス 原題:LA RANCON DE LA GLOIRE
(20150729)
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公式サイトはこちらへ http://chaplin.gaga.ne.jp/