車の運転の出来ない私は、主人公の行動力を見習わなくちゃと思ってしまいました(^^ゞ
昼間は自動車運転の教官、夜はタクシードライバーとして働いているダルワーン(ベン・キングズレー)は
インドから亡命してきた移民で、甥っ子や友人たちと小さなアパートで共同生活をしていました。
ある夜、タクシーを流していたところ、男性客に呼び止められます。
その男は乗るとすぐに車を出せと言いましたけど、ダルワーンが発進する前に彼を追いかけて来た女性が乗り込んでしまいました。
後部座席で喧嘩し合う二人の話を聞いていると、二人は長年連れ添った夫婦でしたけど
夫テッド(ジェイク・ウェバー)が浮気して別れ話を切り出したようです。
妻ウェンディ(パトリシア・クラークソン)は泣きながら怒るばかり。
たまらなくなったテッドはダルワーンに家まで連れて行ってと番地を告げると
自分は途中でタクシーを降りてしまいました。
呆然としているウェンディを家まで送り届けると、ダルワーンは仕事を終えて車をタクシー会社へ戻します。
車を降りる時に社内点検すると、ウェンディ宛の封筒が忘れられていました。
翌日、ウェンディの家へ届けたダルワーンは、お礼は要らないと言ってさっさと去ろうとします。
その態度にビックリした彼女は、彼が乗ってきた教習用の車を見て、名刺が欲しいと頼みます。
実は彼女は夫が去ったことにより、車を運転できる人が身近に居なくなってしまったのです。
そして、ウェンディはダルワーンを教官として自動車運転の免許取得を目指すことになりました。
それにしても、さすがは名優たちが織り成すドラマですね~
何気ない普通の出来事なのに、じんわりと心の中に響いてきます。
ウェンディは長年連れ添った夫と別れて、新しい人生に向かわなくてはなりません。
ダルワーンは長年独身だったのですけど、祖国から妹の勧める女性と見合い結婚します。
二人は同時期に全く違った人生の岐路に立つことになります。
そんな二人が不器用ながらも、それぞれの人生を前に進んでいこうとする姿がとても印象に残りました。
誰にでも起こりうる人生の岐路を改めて考えさせられるような作品でした。
観終った時、何歳になっても人は成長できるよねと、ゆったりした気持ちで考えられるなと思った1本です。
監督:イザベル・コイシェ 出演:パトリシア・クラークソン ベン・キングズレー ジェイク・ウェバー グレイス・ガマー サリタ・チョウドリー
2014年 アメリカ 原題:LEARNING TO DRIVE
(20150901)
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