こういう緩さも人生には必要なものかなとちょっと思いながら観ていました(^^ゞ
病気治療中の兄マサル(光石研)の看護で東京から実家の群馬に戻っていたタカシ(渋川清彦)は、
今日もいそいそと料理を作っていました。
でも、帰宅した兄からは、お前はいつまでいるつもりなのかと問われてしまいます。
料理の腕ばかり上手くなってと飽きられながらも、タカシは言い訳しながら料理を続けていました。
しかし、兄の言うとおり、タカシは妻から三行半を突きつけられています。
家にあった彼の荷物は妻の手で次々と送られてきていて、完全に別居状態です。
しかも、久々に会えたと思った妻には正式に離婚したいと言い渡されます。
自分では望みがあると思っていたのに、妻からは全くの拒絶の返事しかありません。
そして、唯一の望みだった新作の脚本も、芽が出る気配はありませんでした(-_-;)
それにしても、この人ダメダメですね~
悪い人ではないのですけど、やっぱり夫としては役不足です。
まあ、女性としては経済的にも精神的にも、頼ることは出来ずに頼られるばっかりというのはキツイものです。
このあたりの主人公と妻の会話は本当にリアルでうわーっと思いながら観ていました。
(後のトークショーで脚本の人のリアル体験という話を聞いてなるほど~と思いました(^^ゞ)
でも、結婚相手としてはダメだったけど、娘の父親であることは一生変わらないし、
友人としては付き合っていくと主人公へきちんと宣言する妻の姿は潔くてカッコ良かったです。
兄や親友の人生が変化していくのに、ちょっと取り残された感のある主人公の姿が印象的でした。
そして、それでも映画への道を諦めない主人公には拍手を贈りたくなりました。
観終った時、色々な事があっても周りに頼るばかりだった主人公が、はっと自分の姿に気付くシーンに
きっとこれで映画になったのだなあとしみじみと思った1本です。
監督:大崎章 出演:渋川清彦 光石研 岡田浩暉 河井青葉 渡辺真起子
2015年 日本
(20160207)
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公式サイトはこちらへ http://obonbrothers.com/追伸
この映画はヨコハマ映画祭で観ました!今年の映画祭も楽しかったです~
この映画祭は参加するたびに、映画への愛が増えてくる気がします。
長時間は疲れますけど、とても楽しい1日でした☆