人は嘘をつく生き物なのだなあとしみじみと思ってしまいました(-_-)
法廷の開かれる朝から始まる物語です。
弁護士のリチャード・ラムゼイ(キアヌ・リーヴス)は殺人事件の弁護をするために法廷へとやって来ました。
問題は多々あります。
まず、被告人はまだ16歳の男子高校生マイク(ガブリエル・バッソ)で、通常ならこの手の裁判にはならない
のですけど、今回は自分の父親の殺人ということで大人と同様に裁判で裁かれることになりました。
何と言っても、ナイフの刺さった父の傍らで、自分がやったとつぶやく姿を警察官が目撃しています。
その後の取調べでは黙秘を続けていましたが、その言葉にしろナイフからの諮問といった物的証拠にしろ
全てが息子マイクの犯行を示唆していました。
それだけでも無罪を勝ち取るのは厳しいのに、さらにマイクは逮捕された時から事情聴取にも
ラムゼイにも全く口をききません。必要な場合は筆談のみと徹底的です。
事件がどうして起きたのか、マイクの心境はどうなのか、ラムゼイは全く知ることが出来ずにいます。
そして、依頼人と信頼関係を持てないまま、証人たちは次々と召喚されていきました。
それにしても、まさに真実はどこにあるのですか!?と訊きたくなってしまうような作品ですね。
登場する証人はみな嘘ばっかり。
ラムゼイが助手に解説しているシーンがあるのですけど、証人たちは様々な理由で嘘をつくのです。
特に仕事中のことを訊く事も多いので、クビにならないために細かいことを誤魔化すのです。
そうして創り上げていく流れは、いかにもラムゼイ側の負けという方向へと向かっています。
その流れを作戦だと受け止めているラムゼイも微妙に怪しいです。
法廷全体が心理戦そのものになっていく展開と、見え隠れする真実にう~んと思いながら観ていました^_^;
また、裁判で弁護をする時、真実か依頼人の利益を求めるのか
どちらを選択するのかという葛藤があることを改めて感じました。
観終った時、人の言葉って嘘ばっかり!と思ってしまった1本です。
監督:コートニー・ハント 出演:キアヌ・リーヴス レニー・ゼルウィガー ググ・バサ=ロー ガブリエル・バッソ ジム・ベルーシ
2016年 アメリカ 原題:THE WHOLE TRUTH
(20160326)
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公式サイトはこちらへ http://gaga.ne.jp/sajou/