川村元気著の同名小説を佐藤健&宮崎あおい主演で映画化した作品です。
原作は文庫化された時に読んでいたので、この本がどんな映像になるのか楽しみにしていました。
突然の余命宣告に自己を振り返る主人公の姿が印象的な映像と共に映し出されていました。
とても美しい光に包まれているような作品でした。
主人公の日常から始まる物語です。
郵便局員の僕(佐藤健)は今日の郵便配達の仕事を終えて家路についていました。
自転車の買い物籠には借りてきた映画のDVDと猫缶も入っています。いつもの日常でした。
でも、その日常が一変します。
激しい頭痛に襲われた彼は医者に脳腫瘍で余命幾ばくも無いと言われてしまうのです。
呆然としたまま家へ帰って部屋に入ると、そこには自分と同じ姿をした悪魔(佐藤健)がいました。
悪魔は、世界から何かを一つ消すと1日寿命を延ばすことが出来ると告げます。
そして、僕は悪魔の選んだ“電話”を消すことに同意してしまいました。
それにしても、優しい余韻の残る作品でした。
2年前くらいに原作は読んでいたので結末は分かっています。
でも、映画は本で読んだ以上に優しさを感じた気がしました。
光の使い方が綺麗なのかも知れませんね。それぞれのシーンがとても美しく見えました。
原作を読んだ時から映画化は決まっていたので、1度読んだ後は映画を観るまで再読を我慢していました(^^ゞ
映画を観た後に読み返してみると、かなり原作と違うところがありました。
それぞれ違った作品のようで、随分と変わるのだなあと面白かったです。
特に映画のツタヤ(濱田岳)とトムさん(奥野瑛太)はいいキャラクターですね~
この二人には泣かされました。
宣伝では若い女性が泣ける映画という雰囲気でしたけど、
考えてみれば30歳の男性が人生を振り返る数日間を描いた作品なのですよね…
また、原作の猫のファンタジーさはありませんでしたけど、映画の猫のキュートな表情も可愛かったです。
観終った時、こういう優しさを感じる映画に出会うとほっとするなあと思った1本です。
監督:永井聡 出演:佐藤健 宮崎あおい 濱田岳 奥野瑛太 石井杏奈 奥田瑛二
2016年 日本
(20160528)
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