日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕著の同名小説を黒沢清監督が映画化したサスペンスです。
予告編を観て、この香川照之さんは凄そうだなと気になっていました。
予想以上に不気味な隣人に、こんな人には出会いたくない!と本気で思ってしまいました^_^;
チャーミングな凶悪犯ってこんな人だろうかと考えてしまいました~
高倉(西島秀俊)の過去から始まる物語です。
捜査一課の刑事だった高倉は、ある事件で重傷を負い警察を辞めます。
現在は大学で学生に犯罪心理学を教えながら、妻・康子(竹内結子)と二人で平和な生活を送っていました。
一戸建てに転居して心機一転と思ったのも束の間、ご近所との挨拶がなかなか出来ません。
せっかく手土産を持って挨拶へ行っても、うちはそういう近所付き合いが嫌いだからと
受け取りを断られたり、
ずっと留守だったりと上手く行かないのです。
そして、ようやく挨拶が出来た隣家の西野(香川照之)は、会話がかみ合わない変な人でした…
それにしても、やっぱり香川さんの演技は強烈ですね~
見るからに変な人です。シーンごとに表情も言動もころころと変わっていきます。
事件のことを知らなくても、不審者と言えてしまうかも知れません。
あと、主人公の高倉も実は変わった人。
未解決事件の真相を調査しようとして被害者の早紀(川口春奈)へと近付き
真相が少しずつ見えてくるとどんどん前のめりになって、早紀を追い詰めてしまうような人です。
人が死んでいるかもしれない事件の記憶を面白そうに聴かれても嫌ですよね(-_-)
そんな隣人を持ってしまった康子は普通のご近所付き合いしようと西野家へ近付き、
まんまと犠牲者になってしまいます。
事件に夢中になると妻を顧みない夫と悪の隣人の間に居たら、
やっぱりこんな結果になりますよねという感じです。
この人がいい人なので、とても気の毒でした(T_T)
観てみると、事件もその後の展開も結末も、ちょっとアメリカっぽいなあと感じました。
日本では隠れたガレージに出来るようなスペースのある一戸建てってあまり無さそうですもの(^^ゞ
それだけに、観終った時、この映画のようなことが日本で起きたら本当に怖いだろうなあと感じた1本です。
監督:黒沢清 出演:西島秀俊 竹内結子 香川照之 藤野涼子 川口春奈 東出昌大 笹野高史
2016年 日本
(20160621)
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