社会派ドラマをコメディーで包んだような物語でした。
朝の3時から始まる物語です。
朝のワイドショーのメインキャスターを担当している澄田真吾(中井貴一)の起床は朝3時です。
その日も目覚ましを止めてキッチンへ向かうと、妻(澄田明美)が起きていました。
まだ起きていたのかと尋ねた彼に妻は息子が結婚すると衝撃の話を始めます。
息子の恋人に子供が出来たというのです。
でも、ゆっくり話す時間も無く、澄田は待っていたタクシーに乗り込みました。
タクシー内で眠っていたところ、電話がかかって来ました。
一緒にワイドショーを担当している女子アナの小川圭子(長澤まさみ)からです。
どうしたのと問いかける澄田に圭子は自分と澄田の関係を今日の番組の中で発表すると言い始めました。
身に覚えの無い澄田は驚きますけど、思い込みの激しい圭子は、彼と自分の関係は運命だと主張します。
そして、話は平行線のまま、タクシーはテレビ局へ到着してしまいました。
スタジオではスタッフが番組の準備に追われていました。
到着早々に澄田は同期で仲の良い石山プロデューサー(時任三郎)に呼ばれると、
視聴率の悪さから番組の打ち切りだと言われ、次の番組には澄田へは声が掛からないと告げられます。
家庭も仕事も危機に陥った中、立て篭もり事件発生の速報が入り、その朝の番組は慌しく開始されます。
そんな中、立て篭もり犯の要求は澄田キャスターだと警察から連絡が入りました(-_-;)
それにしても、ワイドショーを作っているテレビ局の雰囲気はリアルですね~
セットの準備からニュース情報の集め方や番組の作り方まで、本当の現場のようで面白かったです。
番組を流す側の姿勢や考え方、特に視聴率に左右される状況に、理想と現実の差を感じました。
また、さり気無く社会問題が盛り込まれていました。
長時間労働やサービス残業なんて、今の話題そのままです。
立て篭もり犯役の濱田岳さんの演技もあって、非正規雇用者の苦労がリアルに伝わって来ました。
そして、澄田がなぜ犯人に呼ばれたのかが解き明かされていくにつれて状況が動いていく
展開に引き込まれました。
最後の砦が奥さんだったのには笑ってしまいました。
観終った時、おろおろしながらもこんな1日を乗り切った澄田さんって凄い人だなあとちょっと感じた1本です。
監督:君塚良一 出演:中井貴一 長澤まさみ 志田未来 池内博之 林遣都 梶原善 木南晴夏 大東駿介 濱田岳 吉田羊 松重豊 時任三郎
2016年 日本
(20161103)
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