心がざわざわするサスペンスでした~
自宅からニューヨークまで電車で通っているレイチェル(エミリー・ブラント)には、
いつも一時停止する車両から見ている家がありました。
ちょうど車窓からは、彼女が離婚する1年前まで暮らしていた家が見えたのです。
でも、元夫トム(ジャスティン・セロー)は再婚していて、新しい妻アナ(レベッカ・ファーガソン)と
生まれて間もない我が子と一緒に幸せそうに暮らしていました。
さすがにそんな家を見るのは辛いのですけど、近所にいつも幸せそうな夫婦が暮らしている家があります。
仲のいいカップルは彼女にとって理想の夫婦で、彼女の視線はその家にいつも惹き付けられていました。
ある日、彼女はいつもの家で妻のメーガン(ヘイリー・ベネット)が夫とは違う男性と、
ベランダでキスをしている姿を見かけます。
理想の崩壊にショックを受けたレイチェルは思わず途中下車をして、その家へと向かい始めます。
そして、翌朝自宅で目覚めたレイチェルは頭から血を流すような怪我を負っていました(T_T)
それにしても、この事件の決着は特に男性には衝撃的かもですね。
人生を諦めたように大人しくしていた女性が見せた行動にはおーっと思ってしまいました。
不妊をきっかけに夫婦仲が壊れ、アルコール依存症の果てに離婚されたレイチェルと
レイチェルの元夫トムと不倫の末に結婚して、我が子と家庭を手に入れたアナと
アナの家に子守として通っていた、理想のカップルのはずだったメーガン。
主人公はレイチェルですけど、全体的にはこの3人の女性の物語です。
事件の真相と共に、それぞれが抱える問題が明らかになってくる展開に引き込まれました。
私は飲めないので記憶を無くしたこともありませんけど、
翌朝起きたら夕べの記憶が無いってやっぱり不安ですよね。
しかも、レイチェルの場合はアルコール依存症になった理由も、その後の状況もかなり可哀想です。
それだけに、真相に気付いたレイチェルが、自分のように不幸な人間を作らないようにと
必死に頑張る姿には応援したくなりました。
事件の結末はちょっとショックでしたけど、それ以上に未来を感じられてほっとしました。
観終った時、不幸の原因に気付いた主人公たちはきっと立ち直れると期待したくなった1本です。
監督:テイト・テイラー 出演:エミリー・ブラント レベッカ・ファーガソン ヘイリー・ベネット ジャスティン・セロー ルーク・エバンス アリソン・ジャネイ エドガー・ラミレス
2016年 アメリカ 原題:THE GIRL ON THE TRAIN
(20161123)
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公式サイトはこちらへ http://girl-train-movie.jp/