2008年に92歳で亡くなったターシャ・テューダーの在りし日の姿を映し出したドキュメンタリーです。
絵本作家&美しい庭の人ということしか知らなかったので、本当はどんな人なのだろうと気になっていました。
ターシャは良家の子女でしたけど、都会の暮らしが苦手でした。
そして10代になると、農業に憧れていた彼女は、農場を営む母の親友の家に預けられます。
社交界からは遠ざかり、そのままずっと農場と自然に囲まれた生活を送って来ました。
肖像画家の母を持つターシャは幼い頃から絵を描くのが好きな子でした。
結婚後は農場暮らしが始まると、農場の作業+家事に加えて絵本も書き始めます。
姪っ子のために創られた楽しい絵本は人気となり、絵本作家としても活躍し始めます。
電気も水道も無い生活の中で、一家の暮らしを支えていたのはターシャでした。
それにしても、本当に意志の強い人でした~
ターシャはインタビューで、夫は優しいけれど力仕事はダメと穏やかに語っています。
息子いわく、農業から牛の乳搾りから家事全般までをこなし、
4人の子供を育てながら絵本を書いていたそうです。
会社の仕事だけで疲れた~とだらけてしまう私には、まるで神さまのような人だなと思ってしまいました。
また、身の回りの物も、きれいな花が咲き乱れる美しい庭も、多くがターシャの手作りです。
食べ物や衣料だけではなく、ろうそく等の日用品も作っているのにはビックリしました。
何でも作ってしまうことが出来る人だからこそ、秘密の花園に囲まれたような奥地のコテージで
楽しく暮らしていけるのだなと納得でした。
観終った時、雪が降った日の静けさを愛し、野の草花にも愛を注いできたターシャの人生は、
本当に充実して豊かだったのねとしみじみと思った1本です。
監督:松谷光絵 出演:ターシャ・テューダー セス・テューダー ウィンズロー・テューダー エイミー・テューダー
2017年 日本
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公式サイトはこちらへ http://tasha-movie.jp/